From Monet to Richter

Top Photo:ベルト・モリゾ《ベランダにて》1884年 油彩/カンヴァス 81.2×100.2 cm
Top Photo:クロード・モネ《睡蓮》1907年 油彩/カンヴァス 93.3×89.2 cm

From Monet to Richter

近代から現代を繋ぐ、光に満ちたコレクション

ポーラ美術館開館20周年記念展として、「光」をテーマに既存のコレクションと近年新収蔵した作品を合わせて紹介する「モネからリヒターへ ― 新収蔵作品を中心に」が、9月6日(火)まで開催中。

ベルト・モリゾ《ベランダにて》1884年 油彩/カンヴァス 81.2×100.2 cm
クロード・モネ《睡蓮》1907年 油彩/カンヴァス 93.3×89.2 cm
アンリ・マティス《オリーブの木のある散歩道》1905年 油彩/カンヴァス 46.0×55.5 cm

2002年の開館以来、創業家2代目の鈴木常司が戦後約40年をかけて収集したコレクションを基盤に、さまざまな企画展を開催してきたポーラ美術館。

近年では従来のコレクションに加え、20世紀から現代までの美術の展開を跡づけるために重要なさまざまな作品の収集を行っている。

フェルナン・レジェ《鏡を持つ女性》1920年 油彩/カンヴァス 55.6×38.7 cm
ロベール・ドローネー《傘をさす女性、またはパリジェンヌ》1913年 油彩/カンヴァス 123.5×90.3 cm

全2部で構成される今展では、19〜20世紀の近代絵画を中心とする鈴木のコレクションと共に、それを拡充し、近代と現代を繋ぐ新収蔵作品を初公開。

Claude Monetをはじめ、うつろう光を絵画に描き留めようとした印象派の画家たちの豊富なコレクションを誇る同館を特徴づける「光」がテーマに据えられている。

「光」に対する強い関心は、シャイン(光=仮象)を表現し続けるGerhard Richterや光の色そのものを写し撮る杉本博司、ネオン管を制作に用いるCerith Wyn Evansなど現代作家たちの作品からもうかがうことができ、そうした「光」は造形的な意味にとどまらず、時には現在を照らし出す「光」、あるいは未来へと進む道標となる「光」といった意味をも内包する。

松本竣介《街》1940年(昭和15) 油彩/カンヴァス 53.0×73.0 cm

新旧のコレクションを組み合わせた第1部では、Berthe Morisotの新収蔵作品を含む印象派の作品が女性像や水辺の風景といったテーマ別に展示され、同テーマにおける絵画の変遷を辿ることができる。

さらに、岸田劉生らによる大正の洋画や藤田嗣治の乳白色の傑作など、日本の近代洋画が時代や流派、作家ごとに展示される。

ゲルハルト・リヒター《抽象絵画(649-2)》1987年 油彩/カンヴァス 200.7×200.8 cm © Gerhard Richter 2021 (20102021)
モーリス・ルイス《ベス・ザイン》1959年 マグナ・アクリル/カンヴァス 253.4×361.3 cm
ヴィルヘルム・ハマスホイ《陽光の中で読書する女性、ストランゲーゼ30番地》1899年 油彩/カンヴァス 46.2×51.0 cm

第2部には新収蔵作品のみが展示され、猪熊弦一郎らの戦後日本の抽象絵画や、Jean Dubuffetらのマティエールを探究した絵画、Richterら欧米の作家たちによる抽象絵画、そしてAnish Kapoorや杉本博司、Roni Hornなど現在も精力的に活動する多様な作家たちの作品が、同館の新たなありようを示す。

ロニ・ホーン《鳥葬(箱根)》2017-2018年 鋳放しの鋳造ガラス 高131.4×径142.2 cm ©Roni Horn ©Nagare Satoshi

19世紀から現代へ、連綿と繋がる作品にほとばしるエネルギー。
美術館から放たれる、燦々とした光をたっぷり浴びて。



POLA MUSEUM OF ART
0460-84-2111




【From Monet to Richter: Focus on New Acquisitions― Pola Museum of Art 20th Anniversary Exhibition】
DATE:9月6日(火)まで開催中
TIME:9:00am~5:00pm
※入館は4:30pmまで
PLACE:ポーラ美術館
ADDRESS:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285
ADMISSION:一般 ¥1,800、65歳以上 ¥1,600、大学・高校生 ¥1,300
※中学生以下無料
WEBSITE:www.polamuseum.or.jp/sp/monettorichter/

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