Kotori Kawashima
自身の原点に立ち返った川島小鳥の新境地
雑誌 写真vol.7の刊行記念として、写真家 川島小鳥による個展「サランラン/사란란」が、ふげん社にて6月1日(日)まで開催中。
1980年に東京都に生まれ、早稲田大学第一文学部仏文科を卒業した川島小鳥。
2006年にデビュー作「BABY BABY」で第10回新風舎・平間至写真賞大賞を受賞、2011年には佐渡島に住む女の子を撮影した写真集「未来ちゃん」で第42回講談社出版文化賞写真賞を受賞した。
どのような場所や被写体を撮影しても現実から遠いどこかへと連れていくような彼の写真は多くの人々を魅了し、広告やファッションの分野にも活躍の場を広げ続けている。
本作は、作家として多忙な日々を送る川島が、初心に帰り自分を見つめ直すため、秋から春にかけて7ヶ月間1人で韓国・ソウルに通う中で撮影された。
彼が高校生の時に交換留学で2週間滞在したというソウルは、写真家になる以前の自身の痕跡を見つけられる場所であったという。
その街のエネルギーに触れながら、まっさらな気持ちで人や風景を写した写真群からは、これまでの作家像を取り払った、誰も見たことのない彼の素顔が垣間見える。