Martin Parr

Top Photo:© Martin Parr / Magnum Photos

Martin Parr

アイロニックな写真から再考するファッションの定義

イギリスのフォトジャーナリスト兼写真家 Martin Parrの写真集「FASHION Faux PARR」が発売。
また同名の写真展が、虎ノ門ヒルズ ステーションタワーのart cruise gallery by Baycrew’sにて6月16日(日)まで開催中。

1952年にイギリスで生まれ、ドキュメンタリーフォトグラファーの中でも著名なMartin Parr。

ユーモラスかつシニカルな視点で切り取った独特な世界観で知られ、その作品はニューヨーク近代美術館をはじめパリやロンドン、東京など世界各地の美術館に収蔵されている。
また1974年より写真集の刊行を始め、現在その数は120冊以上にも及んでいる。

鮮烈なカラーとユニークなコンポジション、卓越した洞察力で社会や経済、文化の今をフィルムに焼きつけるParrは、プライベートワークのみならず数々のコミッションワークも発表。
1980年以降、ファッション誌やメゾンからのオファーは絶えず、その作風で商業写真の古典的な規範を覆してきた。

Fashion Faux Parr. Martin Parr. With essays by Patrick Grant and Tabitha Simmons. Phaidon
Fashion Faux Parr. Martin Parr. With essays by Patrick Grant and Tabitha Simmons. Phaidon

「FASHION Faux PARR」は、Parrのファッションに対する独創的な視点を紐解こうと試みた唯一の写真集。

名だたるメゾンのキャンペーンやファッション誌に掲載されたエディトリアルの一部、またファッションイベントの舞台裏で捉えたドキュメンタリーフォト、ファッション業界のアイコンのポートレートまで250点以上のカラー写真が収録され、その多くは未発表作品となっている。

© Martin Parr / Magnum Photos

また2005年に編集されたFashion Magazineの序文から抜粋されたParrの言葉には、ファッション写真に対する彼の考え方が端的に表現されている。

「モデルを起用した撮影もあれば、街で見かけた人を起用した撮影もあります。
ドキュメンタリーのような撮影もあれば、ファッションのような撮影もあり、それらはアートのように見えることさえあります。
エキサイティングなのは、その違いを見分けるのが難しいことです。
これまでファッション、アート、ドキュメンタリーを隔てていた慣習的な境界線はなくなりつつあり、私はこれらの融合を探求することを楽しんでいます」

写真展では同作にフォーカスし、Parr自身のセレクトとart cruise gallery by Baycrew’sのセレクトを織り交ぜて抜粋した16点の作品が披露。

すべての展示作品は購入可能で、写真集の他、Parrの作品をプリントしたTシャツもギャラリーおよびBAYCREW’Sのオンラインストアにて販売されている。

© Martin Parr / Magnum Photos

シニカルな作品群が問いかけるファッションの定義。
伝統を疑い続けてきた写真家のビビッドな世界観を堪能して。



ART CRUISE GALLERY BY BAYCREW’S
03-3528-8262



【Martin Parr “FASHION Faux PARR”】
DATE:6月16日(日)まで開催中
TIME:11:00am~8:00pm
PLACE:art cruise gallery by Baycrew’s
ADDRESS:東京都港区虎ノ門2-6-3 虎ノ門ヒルズ ステーションタワー3階 SELECT BY BAYCREW’S内
ADMISSION FREE
WEBSITE:artcruisegallery.com/exhibitions/fashion-faux-parr

【“FASHION Faux PARR”】
PRICE:¥10,450
AVAILABLE TO BUY FROM:baycrews.jp/item/detail/artcruisegallery/interior/24023173000070

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