LOUIS VUITTON Fashion Eye × Martin Parr
母国へのアイロニックな感情を写した写真集
「LOUIS VUITTON」のフォトブックシリーズ「ファッション・アイ」より、イギリス人写真家 Martin Parrによる新刊「United Kingdom」が発売中。
1952年にロンドン郊外で生まれ、祖父から写真の手ほどきを受けた後、1970年から1973年までマンチェスター・ポリテクニック(現マンチェスター・メトロポリタン大学)で写真を学んだMartin Parr。
1994年に国際的写真家集団 Magnum Photosに入会して2013年から2017年まで会長を務め、これまでに約100冊もの書籍を出版した他、「The Photobook:A History」などの編集も手がけてきた。
2017年にはMartin Parr財団がブリストルに開設され、2019年にはナショナル・ポートレート・ギャラリーで個展「Only Human」を開催。
彼の写真作品は、テート美術館やポンピドゥー・センター、ニューヨーク近代美術館など数多くの主要美術館のコレクションに所蔵されている。
「LOUIS VUITTON」の「ファッション・アイ」は、2016年の誕生以来、ファッション・フォトグラファーたちが都市や地方、国をそれぞれのフィルターで撮影した写真集のシリーズ。
今回紹介する「United Kingdom」では、1998年から現在に至るまで、未発表のものも含む約100点ものParrの写真が、イギリスやそこに住む人々を隅々にわたって写し出している。
ジャーナリスティックかつシニカルな彼独自の視点により、フルスクリーン画像やランドスケープフォーマット、そして日常のワンシーンから重要なイベントまでが、フラッシュとノンフィルターで鮮明に表現された。
愛国心あふれる首のタトゥー「English and Proud」をクローズアップした写真をはじめ、1冊を通じてParrの自国に対する矛盾した感情が反映されている。