Giorgio de Chirico

Giorgio de Chirico

謎めいた作品群と共に辿る、孤高の画家の生涯

20世紀美術に衝撃を与えた画家 Giorgio de Chiricoの展覧会「デ・キリコ展」が、東京都美術館で8月29日(木)まで開催中。

1888年、イタリア人の両親のもとギリシャ・テッサリア地方ヴォロスに生まれたGiorgio de Chiricoは、1910年頃から日常の奥に潜む非日常を表した絵画を描き始める。

後に自ら「形而上絵画」と名づけたそれらは、簡潔明瞭な構成ながらも歪んだ遠近法や脈絡のないモチーフの配置による幻想的な雰囲気を持ち、Salvador DalíやRené Magritteなど後のシュルレアリスムの画家をはじめとする数多くの芸術家に衝撃を与えた。

また1919年以降は伝統的な西洋絵画に興味を抱き始め、古典的な主題や技法を用いた作品を手がけるように。
20s半ばを過ぎるとシュルレアリストたちとの関係性が悪化し、他の前衛的な芸術家や批評家にも厳しい態度をとるようになる一方で、過去に描いた「形而上絵画」の再制作や「新形而上絵画」と呼ばれる新たな作品も生み出していく。

1978年にローマにて90歳で没するまで精力的に制作を続け、残された名作は絵画や彫刻、挿絵、舞台美術など多岐にわたる。

日本では10年ぶりの大回顧展となる今展では、de Chiricoのおよそ70年間の制作における画業を「イタリア広場」、「形而上的室内」、「マヌカン」などのテーマに分け、初期から晩年までの絵画を余すことなく紹介。

また、世界各地から集められた100点以上の展示作品には彫刻や舞台美術も含まれており、前衛と伝統、双方を大切にした芸術家の全体像に迫る内容となっている。

「形而上絵画」にとどまらない、de Chiricoの魅力。
芸術に捧げられた孤高の画家の人生と、ミステリアスな作品群を読み解いて。



HELLO DIAL
050-5541-8600




【Giorgio de Chirico: Metaphysical Journey】
DATE:8月29日(木)まで開催中
※月曜、7月9日(火)~16日(火)休室
※7月8日(月)、8月12日(月・祝)は開室
TIME:9:30am~5:30pm
※金曜は8:00pmまで
※入室は閉室の30分前まで
PLACE:東京都美術館
ADDRESS:東京都台東区上野公園8-36
ADMISSION:一般 ¥2,200、大学・専門学校生 ¥1,300、65歳以上 ¥1,500
※高校生以下無料
※土曜、日曜、祝日および8月20日(火)以降は日時指定予約制(当日空きがあれば入場可)
※チケットの詳細は展覧会および美術館のウェブサイトをご確認ください。
WEBSITE:dechirico.exhibit.jp

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