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中国出身のアーティスト Feiyi WenとPeng Keの2人展「Borrowed Landscapes」が、CHANEL NEXUS HALLにて5月22日(水)から7月15日(月)まで開催される。
今年20周年を迎えるCHANEL NEXUS HALLは、Philip Tinariをキュレーターに迎え、アジアのアーティストを取り上げる新たな展覧会を順次開催。 今展は第1弾「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真展2024」におけるBirdheadの展示「Welcome to Birdhead World Again, Kyoto 2024」に次ぐ第2弾となる。 Feiyi WenとPeng Keは共に驚異的な経済成長を見せていた90sの中国で生まれ育ち、その後海外で学び、アーティストとして活動中。 どちらも写真に根差した活動を展開しており、レンズを通した表現をベースにしながらも、さまざまなメディアや技法を探求し、表現の幅を広げている。
ロンドン在住のFeiyiは2020年にスレード美術学校で博士号を取得。自然や風景を主題に自身が撮影したイメージと、時にはファウンド・フォトのイメージを混ぜ合わせ、章立てされたシリーズ作品に展開している。 また、写真に映されたイメージと観る者が見ようとするイメージの関係に関心を持っており、例えば実際にはイギリスとウェールズで撮影されていながら、中国の枯山水を想起させるような、あるいは日本で撮影されたように見える作品も多くある。 今展では、ゼラチン・シルバー・プリントとライスペーパーにジークレー印刷をした新作16点を発表予定。
Keは2015年にロードアイランド・スクール・オブ・デザインを卒業後、カリフォルニアで数年を過ごし、現在は中国と北米を行き来している。 長年にわたってアジアの近代化の過程、特に人口の多い都市において集団から生み出された文化・歴史に関心を寄せており、創作を通して急速な発展を遂げる地域で育まれる熱狂や嘆き、レジリエンス、そしてその土地と結びついた生活を検証している。 今回は、2022年に発表した、中国の出稼ぎ労働者の居住空間や彼らの多くが住む「アーバン・ビレッジ(城中村)」を題材にした壁面のアッサンブラージュ「Bay Windows(出窓)」シリーズの続編である5点の新作を展示。 エキゾチックな美的感覚を模倣した装飾的な窓は、彼らの生活、その内面的な側面や、夢とその挫折を喚起させる。
自然界に見られるフォルムを深く熟考するFeiyi と、社会的な差異を表すモノや類型を両義的に受け入れるKe。 Feiyiの穏やかで自然に見えるイメージは実際には厳密に管理・編集されており、一方Keは、現代の都市生活の人工的で均質なものに、ロマンスとも言うべき温かな眼差しを投影している。 本展は2人のアーティストとその実践を繋ぐ対話を交えた展示となっている。 対極を成すようで、どこか共鳴するそれぞれの作品。 両者の交差点で、新しい中国現代アートの風を感じて。 CHANEL NEXUS HALL 03-6386-3071 【Feiyi Wen × Peng Ke “Borrowed Landscapes”】 DATE:5月22日(水)~7月15日(月) ※会期中無休 TIME:11:00am~7:00pm ※入場は6:30pmまで PLACE:CHANEL NEXUS HALL ADDRESS:東京都中央区銀座3-5-3 シャネル銀座ビルディング4階 ADMISSION FREE WEBSITE:nexushall.chanel.com/program/2024/fwpk/
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