Diāna Tamane

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Diāna Tamane

自身の妹を主人公にした、深い愛に包まれた作品

エストニア在住のアーティスト Diāna Tamaneの個展「Half-Love」が、kanzan galleryにて3月31日(日)まで開催中。

©Diāna Tamane
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1986年にラトビアのリガで生まれたDiāna Tamaneは、ヤニス・ローゼンタールズ芸術高校卒業後に祖国を離れ、タルトゥ芸術大学写真学科、LUCA芸術学校ブリュッセル校、ベルギー・ゲントにあるHISKのポスト・アカデミック・プログラムのアーティスト・イン・レジデンスで学ぶ。

これまで主に写真とビデオを用い、記憶や日常生活、個人的な出来事を元に家族や自身を主人公にした一連の作品群を制作してきた。

©kanzan gallery
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過去にさまざまな形で発表され、今回が4回目の展示となる「Half-Love」は、バルト三国以外では初の開催。

2008年に父親の再婚相手の娘であるElinaが生まれて以来、Diānaは彼女と共に過ごした時間を写真に収め始め、本作はDiānaが毎年夏になると家族と訪れるラトビアの海辺の村 クルシーシにある一家のサマーハウスで撮影された。

22歳の年齢差があり、住む国も母親も異なるものの、互いを思いやる2人。
Diānaは親密さの距離を慎重に測りながらElinaを写し出し、それらは自分と他者があくまで「関係」としてのみ存在するのだということを教えてくれる。

©kanzan gallery
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今展はポートレート、ビデオ、そしてDiānaからElinaへの手紙による構成。
そこに書かれた「海、鳥のさえずり、動物、海、太陽に感謝してください。私たちはお互いの一部であり、お互いなしには存在できないからです」というメッセージは、Diānaと世界との関係を反映している。

さらに、ベルギーの出版社 APEから出版され、2020年のレ・ランコントル・ダルルブックアワードで著作賞を受賞した初の写真集「Flower Smuggler」も展示。
家族アルバムや文書、個人的な手紙が触媒となり、自伝的物語のみならず、社会や近現代史の適切な描写も見せてくれる。

©kanzan gallery

15年以上にわたり写し出してきた、姉妹の親密な関係性。
森と海を背負うポートレートから、2人の思い出と愛に想いを馳せて。



KANZAN GALLERY
03-6240-9807



【Diana Tamane “Half-Love”】
DATE:3月31日(日)まで開催中
TIME:12:00pm~7:00pm
※日曜は5:00pmまで
※月曜、火曜定休
PLACE:kanzan gallery
ADDRESS:東京都千代田区東神田1-3-4 KTビル2階
ADMISSION FREE
WEBSITE:sites.google.com/kanzan-g.jp/home/exhibitions/di%C4%81na-tamane?authuser=0

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