Anselm Kiefer

Anselm Kiefer

ドイツと江戸文化の親和性を探る歴史的個展

画家・彫刻家 Anselm Kieferの個展「SOLARIS」が、京都の世界遺産 二条城にて6月22日(日)まで開催中。

ライン川 Der Rhein The Rhine 2023 キャンバスに乳剤、油彩、アクリル絵具、シェラック・ニス、金箔、電気分解による沈殿物 280 × 380cm Photo: Nina Slavcheva
ヨセフの夢 (原題:Josephs Traum) 2013 キャンバスに写真、乳剤、油彩、アクリル絵具、シェラック・ニス、電気分解による沈殿物、チョーク 280 × 470cm Photo: Nina Slavcheva
ラー Ra 2019 鉛、スチール 940 × 950cm Photo: Nina Slavcheva

1945年にドイツで生まれたAnselm Kieferは、壮大なスケールの絵画や彫刻のインスタレーションで知られる現代で最も重要なアーティストの1人。

作品を通して、歴史、哲学、そして宗教や文化に対する問いを投げかけ、さらにはドイツの負の歴史を呼び覚ましながら、観る者の心を揺さぶり続けてきた。

マアト=アニ (原題:Maât-Ani) 2018–24 樹脂、スチール、鉛、羽毛 188 × 150 × 124cm Photo: Nina Slavcheva
アンティオキアのマルガリータ Margarethe von Antiochia ステンレス鋼、鉛、テラコッタ 2024 200 x 190 x 140 cm Photo: Nina Slavcheva
オクタビオ・パスのために Für Octavio Paz For Octavio Paz 2024 キャンバスに乳剤、油彩、アクリル絵具、シェラック・ニス、金箔、電気分解による沈殿物、岩石、チャコール、コラージュ 380 × 950cm Photo: Nina Slavcheva
オーロラ (原題:Aurora) 2019–22 キャンバスに乳剤、油彩、アクリル絵具、シェラック・ニス、金箔、電気分解による沈殿物、石膏、木、スチール、皮革、チャコール 280 × 470cm Photo: Nina Slavcheva

本展は世界遺産である二条城の二の丸御殿台所・御清所とその周辺を大胆に使い、「芸術家の願望と責任」、「ジャポニズムがKieferの美学に与えた影響の考察」など、5つのセクションで構成。

高さ9mもの翼が生えた彫刻「Ra(ラー)」や、今回のために制作された幅10メートルにも及ぶ絵画「Für Octavio Paz(オクタビオ・パスのために)」など迫力あふれる作品が計33点展示される。

作品は自然光のみで照らされ、豊かな輝きを体験できるようになっている。

Kieferは、
「谷崎潤一郎が綴った古い日本建築への深い洞察に魅了され、それは私の芸術に新たな光を与えるインスピレーションとなった。
二条城の反射光源としての金の実用的な使用は、私にとって啓示である。美学と政治力の融合、そして創造、破壊、再生の歴史的な循環は、私の意識に深く響く」
とステートメントを発表している。

東京のファーガス・マカフリー東京でも7月12日(土)まで、Anselm Kieferの個展「Two paintings」を開催中。


観る者の感情を強く揺り動かす、世界的芸術家の作品。
ドイツの歴史を喚起させる作品と、日本の伝統との融合を感じて。



FERGUS MACCAFFREY TOKYO
03-6447-2660



【Anselm Kiefer “SOLARIS”】
DATE:6月22日(日)まで開催中
TIME:9:00am~4:30pm
※入場は4:00pmまで
PLACE:二条城 台所、御清所など
ADDRESS:京都市中京区二条通堀川⻄入二条城町541
ADMISSION:一般 ¥2,200、京都市民・大学生 ¥1,500、高校生 ¥1,000
※中学生以下無料
※日時指定の事前予約制(空きがある場合は会場で当日券を販売)
※別途、二条城への入場券の購入が必要
WEBSITE:kieferinkyoto.com

【Anselm Kiefer “Two paintings”】
DATE:7月12日(土)まで開催中
※日曜、月曜、祝日休館
TIME:11:00am~7:00pm
PLACE:ファーガス・マカフリー 東京
ADDRESS:東京都港区北青山3-5-9
ADMISSION FREE
WEBSITE:fergusmccaffrey.com/exhibition/anselm-kiefer-two-paintings/

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