Kazumasa Harada

Top Photo:©️Kazumasa Harada(2023)

Kazumasa Harada

ベルリンの原生林に漂う、不穏な気配と温もり

写真家 原田教正の写真展「An Anticipation #2」が、鎌倉市浄明寺のTHEO KAMAKURAにて3月23日(日)まで開催中。

©️Kazumasa Harada(2023)
©️Kazumasa Harada(2023)

1992年に東京都で生まれ、武蔵野美術大学映像学科を卒業した原田教正。
コマーシャルフォトグラファーとして活動する傍ら、写真家として展覧会の開催や写真集の制作を継続して行ってきた。

「An Anticipation」は、森に潜む不穏な気配とその正体を写し取ろうとする試みとして始まったシリーズ。
2021年に発表した「An Anticipation #1」では、秋田県と青森県をまたぐ十和田湖や八甲田の深い森に赴き、かつての火山活動の痕跡を携える湖や峰々が発する気配を捕らえようとする試行が記録された。

©️Kazumasa Harada(2023)
©️Kazumasa Harada(2023)

シリーズの2作目となる本作は、ドイツの首都ベルリンの北東部に位置する非常に小さな原生林を撮影した作品群。
そこは、周囲を牧草地帯や人工林に囲まれたブナの原生林・古代林であり、保護地区として穏やかな人手が介入した半人工の森と言える。

2023年に行われた撮影で原田は、森に自生するブナの木々と繰り返し対峙する中で、場を漂う気配やその正体を写し取るという当初の目的から次第に離れていったという。
それは、あらゆる意図的な行為から離れることで、記録媒体としての写真の機能を突き詰めながら、その背後にある時間の顕現を試みようとする、彼の長年の取り組みへと循環する。

また、3月20日(木)と22日(土)に、同会場にて各10組限定でアーティストトークを開催。
開放的な吹き抜けがある空間で、本人による作品解説が行われる。

さらに会場では展示作品の他、希望する作品3点のプリントを同封した特装版の写真集「An Anticipation #2」も販売される。

©️Kazumasa Harada(2023)

写真から追体験する、木々のざわめきや不完全な森、人間の温度。
落ち葉や樹皮に宿る、壮大な時間に想いを馳せて。



THEO KAMAKURA
090-3592-9670



【Kazumasa Harada “An Anticipation #2”】
DATE:3月23日(日)まで開催中
TIME:12:00pm~6:00pm
※入場は5:30pmまで
PLACE:THEO KAMAKURA
ADDRESS:神奈川県鎌倉市浄明寺2-5
ADMISSION:一般 ¥1,000
※大学生以下無料
RESERVATION FROM:theokamakura.setmore.com/
WEBSITE:www.an-anticipation.com/
※事前予約制
※会場は一般住宅の敷地内にあるため、予約時に場所の詳細がお知らせされます。

【Kazumasa Harada “An Anticipation #2” Artist Talk】
DATE:3月20日(木)、22日(土)
TIME:3:00pm~4:00pm
※3月22日(土)は4:00pm~5:00pm
PLACE:THEO KAMAKURA
ADDRESS:神奈川県鎌倉市浄明寺2-5
ADMISSION:¥1,000
RESERVATION FROM:theokamakura.setmore.com/book
※事前予約制
※会場は一般住宅の敷地内にあるため、予約時に場所の詳細がお知らせされます。

【“An Anticipation #2” by Kazumasa Harada】
PRICE:¥60,500
※会場にて、特装版のみの販売

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