Sayaka Murata, David Shrigley, Teppei Kaneuji

小説と現代美術のダイアローグ

Art&Culture
19.Aug.2021

小説家村田沙耶香と2人の現代美術家による対話型の展覧会「村田沙耶香のユートピア＿〝正常〟の構造と暴力ダイアローグデヴィッド・シュリグリー ≡ 金氏徹平」が、GYRE GALLERYにて8月20日（金）から10月17日（日）まで開催。

完璧なマニュアルに則って、コンビニエンスストアで働いている時だけ「世界の正常な部分」になったと安心することができる主人公の姿を描いた小説「コンビニ人間」で、第155回芥川賞を受賞した村田沙耶香。

今展では、イギリスのアーティスト David Shrigley、そして「コンビニ人間」の書籍のカバーに作品提供した国内外で活躍するアーティスト金氏徹平を迎え、それぞれの作品と村田の独特な言語世界を共振させていく。

David Shrigley, 'Untitled', 2020. Acrylic on paper, 76 x 56cm (30 x 22in). Framed: 82 x 62cm (32 1/4 x 24 1/2in). Courtesy the artist and Yumiko Chiba Associates, Tokyo/ Stephen Friedman Gallery,London. Copyright David Shrigley. Photo : Todd-White Art Photograph

tower 2008, ボールペン、印刷物と写真の切り抜きをコラージュ、紙, 73x51cm, Copyright Teppei Kaneuji. Courtesy the artist and Yumiko Chiba Associates, Tokyo Photo:新井卓

Shrigleyは、日常の場面を軽妙に描写したドローイングをはじめ、アニメーション、立体、写真などを多様な手法によって制作し、国際的に高い評価を得ている。

そして金氏は、フィギュアや雑貨、あるいは日用品など、日常的なイメージを持つオブジェクトをコラージュした立体作品やインスタレーションを制作し個展を度々開催してきた他、近年では舞台美術も手がけてきた。

今回の展示では小説家と現代美術家2人のダイアローグによって、現代社会における未来観、つまり「ユートピア」と「ディストピア」とは何かが問いかけられ、さらに村田の小説の中で言及されている「正常」に潜む社会的暴力性や抑圧が浮き彫りにされた。

この世の真理を暴き出すような作品たちの対話。
気鋭のアーティストたちが体現する小説の世界観に想いを巡らせて。

GYRE GALLERY
03-3498-6990

【Sayaka Murata’s Utopias Violence and the Structure of Normality David Shrigley & Teppei Kaneuji in dialogue with Murata’s worldview】
DATE：8月20日（金）～10月17日（日）
※8月23日（月）は休館日
PLACE：GYRE GALLERY
ADDRESS：東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE 3階
ADMISSION FREE
WEBSITE：gyre-omotesando.com/artandgallery/sayaka-murata/