Top Photo:(C)1970 FOUNDATION FOR FILMMAKERS
「忘れられた小さな傑作」と称されるBarbara Loden監督・脚本・主演の「WANDA」が、7月9日(土)よりシアター・イメージフォーラム他全国で順次公開。
巨匠監督 Elia Kazanの妻でもあったBarbara Lodenが監督・脚本・主演を務め、わずか48歳で病死するまでに遺した唯一の長編映画である「WANDA」。 1970年に公開され、同年にヴェネツィア国際映画祭最優秀外国映画賞を受賞するも、その名声とは裏腹にアメリカ本国ではほとんど黙殺されてしまう。
その後、今作を「奇跡」と絶賛したフランスの小説家で監督のMarguerite Durasの夢を実現すべく、女優 Isabelle Huppertが配給権を取得しフランスで甦らせたことで次第にその評価を確立。 John Lennonやオノ・ヨーコ、John Waters、Kelly Reichardtといった名だたるアーティストが彼女を不世出の作家として敬意を表し、2017年にはアメリカ国立フィルム登録簿に永久保存登録されるなど、近年は後世に残す価値のある作品として愛されている。
主人公として描かれているのは、ペンシルベニア州の炭鉱町に住むWanda。 夫に離別され、子供も職も失い、有り金もすられた彼女は、薄暗いバーで傲慢な男と知り合い、いつしか犯罪の共犯者として逃避行を重ねていく。 粒子の粗い16mmフィルムの質感は、ティファニーブルーを基調とし、「シネマ・ヴェリテ・スタイル」というドキュメンタリーの撮影手法によって剥き出しのアメリカの風景をスクリーンに映し出す。
崖っぷちを彷徨う女性の、哀しく滑稽な逃避行。 映画史の中から発掘された、「小さな宝石」が放つ奇跡の輝きを捉えて。 CRÉPUSCULE FILMS crepuscule-films.com 【WANDA】 RELEASE DATE:7月9日(土) ※シアター・イメージフォーラム他全国で順次公開 WEBSITE:wanda.crepuscule-films.com/
「愛のシネアスト」が遺した生涯の証
うつろう季節が彩る4つの小さな恋物語
愛と自由が渦巻く、ヌーヴェルヴァーグの傑作2作品
女性の生き方を真摯に見つめる5作品
今週のおすすめアート
さまざまな素材と技法の掛け合わせから生まれる関係
京都を舞台に写した、青春をめぐる1冊
アートディレクターと写真家が交わす美しき対話
60sに描かれた色彩豊かな少女たちの日常
日常に存在する儚い瞬間を捉えた写真集
柔らかな奥行きをまとうコラボレーションシューズ
未来への好奇心を表情に宿すニュアンスカラー
10周年を祝した記念号が発売
「宿」をテーマに昇華される生命観
オフィスでの日常に隠された内面世界
遊び心に満ちた彫刻が輝くリング
軌跡と進化が織り成す「MACKINTOSH」2024年秋冬コレクション
横浪修の作品集「Assembly Teshikaga」が「Lula BOOKS」より発売
Lula Japan編集部に聞いた思い出の1枚