Mahjong

Top Photo:© Kailidoscope Pictures

Mahjong

90s台北を舞台にした現代社会の悲劇と希望

台湾の名匠 Edward Yangによる「Mahjong(邦題:カップルズ)」が鮮やかに蘇った「カップルズ 4K レストア版」が、4月18日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、シネマート新宿他全国にて順次公開。




中国・上海に生まれたのち家族と台湾に移住し、幼少期にアメリカ映画や手塚治虫の漫画に影響を受けたEdward Yang。
コンピューター関係の仕事を経て銀幕の世界に転身後、映画史に残る傑作を生み出し続けた。

1982年にオムニバス映画「In Our Time(邦題:光陰的故事)」で監督デビューした彼は、それまでの台湾映画とは一線を画す作風で「台湾ニューウェーブ」の代表格となる。

その後、多数の受賞を果たした「Terrorizers(邦題:恐怖分子)」(1986)、カンヌ国際映画祭監督賞を受賞した「A One and a Two(邦題:ヤンヤン 夏の想い出)」(2000)などさまざまな話題作を発表し続け、アニメーション作品を準備中の2007年にこの世を去った。

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Yangの「新台北3部作」の第2作に当たる今作は、前作「A Confucian Confusion(邦題:エドワード・ヤンの恋愛時代)」(1994)に続き、90sの台北が舞台。

前作のコメディタッチと異なり、現代社会において欲望を追い求めることに夢中になった先の悲劇と希望が描き出され、約30年前の製作ながらも現代性を帯びている。

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キャストは、同監督の名作「A brighter summer day(邦題:牯嶺街少年殺人事件)」(1991)に出演したChang Chen、Lawrence Ko、Wong Chi-zanが再結集。

また、François Ozon監督による「8 Women(邦題:8人の女たち)」でベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞したVirginie Ledoyenがフランス人女性を演じ、俳優陣との見事なアンサンブルを魅せた。

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物語の中心は、急激な経済成長を遂げ多国籍の街となった台湾・台北で、気ままな日々を過ごす4人の少年たち。
Red Fishをリーダーとする彼らは、お金も自由も愛も思うがままに手に入ると信じ、女性を弄んだり、偽占い師として稼いでいた。

そんな中、フランスからMartheという女性が台北にやって来たある日を境に、彼らの関係が変化し始める。

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都市のイデオロギーの衝突や滑稽なカオス。
Edward Yangが示した現代社会の行き先を見届けて。



BITTERS END
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【Mahjong 4K RESTORED】
RELEASE DATE:4月18日(金)
※TOHOシネマズ シャンテ、シネマート新宿その他全国で順次ロードショー
WEBSITE:www.bitters.co.jp/edwardyang2025

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