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第74回ベルリン国際映画祭コンペティション部門で上映された「La Cocina(邦題:ラ・コシーナ/厨房)」が、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、YEBISU GARDEN CINEMA他全国にて順次公開中。
本作は、スタッフの多くが移民で構成された観光客向け大型レストラン「ザ・グリル」での人間関係を、時にユーモラスに、時に痛烈に描いたヒューマン・エンターテインメント。 第74回ベルリン国際映画祭でコンペティション部門に出品され、さらに世界各国の映画祭で12回の受賞を記録するなど、その力強い表現が称賛を集めている。 監督・脚本は、「A Cop Movie(邦題:コップ・ムービー)」などを手がけた、ベルリン国際映画祭常連のAlonso Ruizpalaciosが務めた。
原作になっているのは、イギリスの劇作家 Sir Arnold Weskerが描いた1959年初演の戯曲「The kitchen(調理場)」。 日本でも2005年に舞台演出家 蜷川幸雄により「キッチン KITCHEN」として上演されるなど幾度となく舞台化されてきた作品であり、本作で2度目の映画化となる。
本作では舞台をニューヨークに移し、眩しく先進的な街と、レストランで働きながらアメリカン・ドリームを求めて滞在する移民たちの対比が、全編を通してほとんどモノクロームで描かれた。 さまざまなルーツを持つスタッフたちが働く職場は酷な労働環境で、文化や政治の違いと資本主義が作り上げた格差ループから抜けられない人々がつかず離れずひしめき合っている。 それらはまるで、この世界の縮図を表現しているようでもある。
メキシコ移民である料理人の主人公を演じたのは、「A Cop Movie」にも出演したRaúl Briones。 また、彼の恋人で秘密を抱えるアメリカ人スタッフの役は、ハリウッドが誇る俳優のRooney Maraによって演じられた。 2人のロマンチックでいわくありげな関係は、大混乱を極める厨房での1日の行方と絡み合う。 現代社会を映し出す厨房で繰り広げられる、人間味あふれるドラマを見つめて。 SUNDAE sundae-films.com 【La Cocina】 RELEASE DATE:6月13日(金) ※ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、YEBISU GARDEN CINEMAその他全国で順次ロードショー WEBSITE:sundae-films.com/la-cocina
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