Jean-Luc Godard
ジャン=リュック・ゴダールの思考を辿る展覧会
映画界の巨匠 Jean-Luc Godard監督の映像表現の革新性を紐解く展覧会「ジャン=リュック・ゴダール《感情、表徴、情念 ゴダールの『イメージの本』について》」が、新宿の王城ビルにて8月31日(日)まで開催中。
1930年にパリに生まれ、50sから映画批評家として活動したJean-Luc Godard。
「À bout de souffle(邦題:勝手にしやがれ)」(1960)で長編映画監督デビューした彼は、晩年まで実験的な映画制作を続け、ヌーヴェルヴァーグの旗手として映画史に多大な影響を与えた。
本展では、第71回カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを超越する賞であるスペシャル・パルムドールを映画史上初めて受賞したGodardの最後の長編作品「THE IMAGE BOOK(邦題:イメージの本)」(2018)を映像インスタレーションとして再構成。
「THE IMAGE BOOK」は、1世紀以上にわたる歴史、戦争、宗教、芸術などの変遷を、さまざまな映画の引用をコラージュして振り返る、5章立ての作品。
本展では、その各章をさらに断片化し、引用される映像の順序も常に変化させている。
それらを会場内に多数設置されたスクリーンに投影・展示することで、映画上映の時系列的な束縛を打ち破り、視覚的、空間的にGodardの世界を体感させる。
鑑賞者は、映像や音の断片を通じてその場に立ちながら彼の思考に入り、彼の眼で世界を見つめる観察者となっていく。
キュレーターは晩年Godardの右腕であったスイスの映画作家 Fabrice Aragnoが務め、Godardとのコラボレーションを経て企画設計が行われた。
また、会場では本展のキーヴィジュアルがプリントされたTシャツをはじめ、オリジナルグッズが販売されている。