Top Photo:©House of Cardin - The Ebersole Hughes Company
「PIERRE CARDIN」を設立し、モード界の革命児として98歳になった今なお名を馳せるファッションデザイナー Pierre Cardinに密着した、ドキュメンタリー映画「House of Cardin(邦題:ライフ・イズ・カラフル!未来をデザインする男 ピエール・カルダン)」が、全国で公開中。
Pierre Cardinは23歳でイタリアからパリに渡り、Christian Diorの元などで経験を積んで独立。 自身のオートクチュールコレクションを発表し、独自のスタイルを確立した後、当時オートクチュリエとしては異例であったプレタポルテ・コレクションを大衆向けに発表するなど、特権階級以外の人々も身にまとえるような “モードの民主化”を目指した。 これにより、フランスのオートクチュール協会からオートクチュールのイメージを低下させたとして除籍されてしまうなど、彼の創造は前衛的がゆえに理解されづらく、とてもドラマティックな人生であった。 それでも、世界初となるメンズコレクションの開拓、社会主義国の中国やソ連での初のファッションショーに日本人モデル 松本弘子を起用したりと、Cardinの挑戦は止まらなかった。
ジェンダーフリーであり、レースなど関係なくただファッションを追求する彼の生き方は、現代のムーブメントにも共通する部分があると言える。 活躍はファッションだけにとどまらず、劇場やレストランの買い取り・運営や、ライセンス契約を導入した食器、車や芸術家具といったライフスタイルに関わる商品の製作にも情熱を注いだ。 また、フランスの名女優であるJeanne Moreauとの運命的な恋もピックアップされている。
今作品では、本人をはじめとする豪華ゲストたちと共に彼の人生を紐解いてゆく。 日本からは森英恵、桂由美、今は亡き高田賢三らが出演する。 「私は、昨日に背を向け、今日に背き、明日を見つめるデザイナー」と本人が語るように、未来を見つめ続け、デザインの可能性を切り開いてきたPierre Cardin。 彼の半生を見つめることで、きっと彩りと勇気をもらえるはず。
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