Kota Ishida

Kota Ishida

作家の記憶を綴った青い日記

フォトグラファー 石田晃大の初となるソロエキシビション「Blue Diaries」が、Sniiteにて7月26日(金)から30日(火)まで開催される。

小説家を志していた学生時代に、写真から文章を紡ぎ出す試みを行ったことから写真の道へ傾倒していった石田晃大。

アメリカで映画「Nine Days(邦題:ナイン・デイズ)」の撮影などに参加した後、昨年よりクリエイティブオフィス MARE Inc.に所属し、ファッションフォトグラファーとして本格的に活動を開始した。

「Blue Diaries」は2021年の暮れ頃、白黒写真の上に万年筆で思いついた文章を書き留めたことから始まったシリーズ。
深夜に薄暗闇の中、デスクランプ1灯で作業し、黒だと思っていたそのインクは、翌朝青い文字として写真の上に浮かび上がっていた。

石田は失敗作のはずのその作品から、モノクロームの中に映える青のインクが、文章を通じてより自分の内面的な世界を助長して描いてくれているような印象を受けたという。
そしてその後も青いインクと、暗室で自身の手で引き延ばしたバライタ紙に焼きつけたモノクロ写真を使用し、密かに制作を続けてきた。

今回、本展に際して、3年近く制作してきたこれらの作品群を改めて見返すことに。
すると写真に写った旅路の風景や知人のポートレートと、その上に綴られた写真とは関係のない、文章の形式も持たない散文とが、それぞれ別のものでありながらも、自身にとって内面的な記録と記憶を綴った日記(Blue Diaries)になっていることに気づいたという。

写真と文字の偶然の重なりから生まれた日記。
モノクロームと青が誘う、作家の内なる世界を目撃して。



MARE INC.
ma-re.jp



【Kota Ishida “Blue Diaries”】
DATE:7月26日(金)~30日(火)
TIME:10:00am~5:00pm
PLACE:Sniite
ADDRESS:東京都世田谷区下馬1-56-13
ADMISSION FREE
WEBSITE: www.instagram.com/p/C9mMg25SZgY/
※展示期間中は全日作家在廊予定

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