Top Photo:ホンマタカシ《New York》、〈THE NARCISSISTIC CITY〉より 2013年 ©Takashi Homma Courtesy of TARO NASU
写真家 ホンマタカシの個展「即興 ホンマタカシ」が、東京都写真美術館にて2024年1月21日(日)まで開催中。
1962年東京都生まれのホンマタカシは、新たな写真表現を牽引する存在として国内外から注目を集める写真家。 1999年に第24回木村伊兵衛写真賞を受賞した写真集「東京郊外」は叙情性を排した視点が高い評価を受け、以降も雑誌や広告を含む幅広いジャンルで活躍し続けてきた。 2011年から2012年にかけて3ヶ所の美術館を巡回した大規模個展「ニュー・ドキュメンタリー」以来、国内の美術館で約10年ぶりの個展となる本展では、この10年余りに制作された作品を中心に、写真や映像表現にラディカルな問いを投げかける彼の今に迫る。
中核を成すのは、カメラ・オブスクラの原理に着目し、建築物の一室をピンホールカメラに仕立てて世界の各都市を撮影したシリーズ「THE NARCISSISTIC CITY」。 ホンマが「都市によって都市を撮影する」と述べる本作おいて、外に向かって開かれた小さな穴から差し込む光は、真っ暗な部屋の中に倒立した都市の風景を即興的に描き出す。 現在の彼の関心は作品や展覧会自体に偶然性を取り入れることにあり、作品の中にも文字として現れる展覧会の英題「Revolution 9」は、イギリスのロックバンド The Beatlesがさまざまな音源を元にコラージュのように制作した、同名曲へのオマージュとして捧げられている。
その他、葛飾北斎の「富嶽三十六景」に着想を得て「THE NARCISSISTIC CITY」と同じ手法で富士山を写したシリーズ「Thirty-Six Views of Mount Fuji」など約50点が展示され、1階ホールでは初公開の新作を含む映像作品も上映される。
カメラの原型を出発点とした、都市による都市の肖像。 偶然性とたわむれる作家の現在と、進み続ける表現の行方を見つめて。 TOKYO PHOTOGRAPHIC ART MUSEUM 03-3280-0099 【Revolution 9: Homma Takashi】 DATE:2024年1月21日(日)まで開催中 ※月曜、12月29日(金)〜2024年1月1日(月)休館 ※月曜が祝日の場合は翌平日休館 TIME:10:00am~6:00pm ※木曜、金曜は8:00pmまで ※入館は閉館の30分前まで PLACE:東京都写真美術館 2階展示室 ADDRESS:東京都目黒区三田1-13-3恵比寿ガーデンプレイス内 ADMISSION:一般 ¥700、大学・専門学校生 ¥560、中高生・65 歳以上 ¥350 ※小学生以下無料 ※2024年1月2日(火)、3日(水)、21日(日)は無料 WEBSITE:topmuseum.jp/contents/exhibition/index-4540.html ※オンラインで日時指定チケットの購入も可能です。
Edward Ruschaに捧げる10作目のオマージュ
変化する東京の街と「娘」との距離
4つの森に響き合う、小さな生命の声
フェミニンでテクニカルな唯一無二のスニーカー
今週のおすすめアート
写真を通して再考する、他者と自分の存在
ウェス・アンダーソン作品を想起させる、冒険心あふれる風景
ヘッドドレスと共に描く、柔らかな少女性
心を揺らす、故郷・横浜への眼差し
有機的な形と鮮やかな色彩をまとうホリデーアイテム
不可思議な旅を描くファンタジー作品
10周年を祝した記念号が発売
気品漂うリュクスなヘアアクセサリー
障壁の先に花咲く、少女たちの自由な夢
軌跡と進化が織り成す「MACKINTOSH」2024年秋冬コレクション
上質なニットが織り成す「Y’S」のレイヤード
Lula Japan最新号をさらに楽しむために読みたい3冊
古今を繋ぐ精巧な和紙のプロダクト
日常の中に見出す、花びらの繊細な変化
Lula Japan編集部に聞いた思い出の1枚
クラシックと遊び心が出合った、上質な新作
「CHROME HEARTS」が魅せる、シルバーの内なる美学
横浪修の作品集「Assembly Teshikaga」が「Lula BOOKS」より発売