Top Photo:concept image for the exhibition, “camera obscura” © Hideo Anze, courtesy KANA KAWANISHI GALLERY
アーティスト 安瀬英雄の個展「camera obscura」が、KANA KAWANISHI GALLERYにて10月18日(土)まで開催中。
写真を用いたコンセプチュアルな作品で知られる東京都出身のアーティスト 安瀬英雄。 代表作の1つ「Stripe(50Hz)」シリーズが村上春樹の小説「風の歌を聴け」の英訳版の表紙装丁に起用され、作品5点が大英博物館に収蔵されるなど、世界的な評価を得ている。
本展は、現代における写真を独自の解釈で表現する「RGB」シリーズの新作を中心に構成。 「RGB」は、カロタイプ写真の発明者である William Henry Fox Talbotが、自身の技術を「光で絵を描く」を意味する「photogenic drawing」と呼んでいた事実に着想を得たシリーズ。 安瀬はいわゆる「名画」として広く認知されている絵画の画像をインターネット上から入手し、同寸法で製作されたキャンバス地に、写真を構成するピクセルの明るさの分布をグラフ化したヒストグラムを描く。
今回はシリーズ最新作として、17世紀のオランダ黄金期を代表するJohannes Vermeerの絵画13点をモチーフにした新作を披露。 Vermeerは静かな室内を舞台に、繊細な光と影で登場人物の物語性を表現した。 光の扱いや透視の正確さと緻密さでも知られており、一部の研究者や美術史家は、彼がカメラの原型とされる装置 カメラ・オブスクラを視覚的な補助としていた可能性を指摘している。 中世の光学装置を用いて絵画表現を新たな地平に押し広げたVermeerと、現代の光の視覚システムを用いて、デジタル画像を複製可能なものから固有な絵画へと還元させる安瀬。 本展は光と視覚、技術と芸術の関係性、現代における写真を根源的に問い直す。
写真の原理を用いて描かれた名画、それらをモチーフにした現代美術。 光を介して試みる新たな表現を、目に焼きつけて。 KANA KAWANISHI GALLERY 03-5843-9128 【Hideo Anze “camera obscura”】 DATE:10月18日(土)まで開催中 ※日曜、月曜、火曜、祝日休廊 ※10月9日(木)〜11日(土)臨時休廊予定 TIME:1:00pm~6:00pm PLACE:KANA KAWANISHI GALLERY ADDRESS:東京都江東区白河4-7-6 ADMISSION FREE WEBSITE:www.kanakawanishi.com/exhibition-057-hideo-anze
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