Enrico Isamu Oyama

Top Photo:大山エンリコイサム 《FFIGURATI #548》 2023年, Artwork ©︎Enrico Isamu Oyama Studio

Enrico Isamu Oyama

越境する自然と現代美術の共振

現代美術の領域で注目を集める大山エンリコイサムの個展「Alpen Flora」が、日本橋三越本店 コンテンポラリーギャラリーにて9月4日(月)まで開催中。


イタリア人の父と日本人の母のもと東京に生まれ、毎夏を父の故郷である北イタリア・ヴェネト地方で過ごしながら育った大山エンリコイサム。

ニューヨークで誕生したストリートの表現文化、エアロゾル・ライティングの視覚言語から文字や色彩を取り除き再解釈したモチーフ「クイックターン・ストラクチャー」を起点に、現代美術とストリート文化のボーダーを横断する表現を展開し、独自のスタイルを確立した。

現在はニューヨークと東京を拠点に、書籍の刊行や雑誌での企画・監修、「COMME DES GARÇONS」や「SHU UEMURA」とのコラボレーションを行うなど、多彩に活動している。

大山エンリコイサム 《FFIGURATI #547》 2023年, Artwork ©︎Enrico Isamu Oyama Studio
大山エンリコイサム 《FFIGURATI #548》 2023年, Artwork ©︎Enrico Isamu Oyama Studio
大山エンリコイサム 《FFIGURATI #551》 2023年, Artwork ©︎Enrico Isamu Oyama Studio
大山エンリコイサム 《FFIGURATI #567》 2023年, Artwork ©︎Enrico Isamu Oyama Studio

本展では、アルプスの草花Alpen Floraの多様なフォルムに、大山の代表的なモチーフである「クイックターン・ストラクチャー」を呼応させた新作30点を中心に展示。

森林限界と呼ばれるラインを超えた厳しい環境の高山帯に生息し、一般の草花とは異なる独自の生態系を構築する高山植物 Alpen Flora。
本作ではアルプスの山々や草花が、マクロとミクロの往還や越境性、固有の圏域の生成という点で「クイックターン・ストラクチャー」と共振し、同時に都市と自然、抽象と具象、無機物と有機物、色彩の有無といった両者の鋭くも心地よい対比がそのうちに映し出される。


形体を変化させながら境界線を超えていく、高山植物と「クイックターン・ストラクチャー」。
絡み合う両者の姿が、共同体のアイデンティティーをめぐる揺らぎを思わせる。



NIHOMBASHI MITSUKOSHI MAIN STORE
03-3241-3311



【Enrico Isamu Oyama “Alpen Flora”】
DATE:9月4日(月)まで開催中
TIME:10:00am~7:00pm
※最終日は5:00pmまで
PLACE:日本橋三越本店本館6階 コンテンポラリーギャラリー
ADDRESS:東京都中央区日本橋室町1-4-1
ADMISSION FREE
WEBSITE:www.mistore.jp/store/nihombashi/shops/art/art/shopnews_list/shopnews0306.html

SHARE