ayakaendo
身体的介入を経て布に宿る永遠の花々
写真界の新鋭 ayakaendoの作品集「Swaying Flowers」の出版を記念した個展が、LAGにて12月23日(土)まで開催中。
1994年生まれのayakaendoは、2021年に東京藝術大学大学院美術研究家デザイン専攻を修了したのち、2022年にNADiff Galleryにて個展「The belief in Spritual Beings」を開催、2023年にはタカ・イシイギャラリー 前橋でグループ展に参加するなど、着実にキャリアを重ねてきた。
アニミスティックな世界を具現化して表現する作品は、アート業界にとどまらずファッションの世界でも評価され、今後も幅広い活躍が期待されている。
今回発表された「Swaying Flowers」は、彼女が東京藝術大学在学中に制作した作品をリメイクしたもの。
さまざまなカメラを用いて花々を撮影し、支持体となる布に写真を転写した後、さらにそれらを自らの手で切り裂くという身体的な介入によって制作が行われた。
ブレ、ボケ、色褪せや白飛びなどが見られる花々の写真は、カメラやストロボを通して花に介入し、実体とイメージとの境界線を曖昧にするayakaendoの特徴を如実に表している。
彼女がアニミズム的な自然観や神聖性に辿り着く以前に生み出され、現在の作品を紐解く上でも重要な鍵となる原点。
会場では「Swaying Flowers」の展示と販売の他、作品集のきっかけとなった、全ページが布で構成された大型本も展示される。
また12月13日(水)には、ayakaendoと写真や現代アート、ファッションなどの分野で執筆活動を行う村上由鶴を迎えたトークイベントも開催される。