ayakaendo
自他の境界を溶かしていく写真作品
新進気鋭作家 ayakaendoの個展「when I see you, you are luminous」が、Tokyo International Galleryにて7月29日(土)まで開催中。
1994年に生まれ、東京藝術大学大学院美術研究所デザイン専攻を2021年に修了後、自然と人為の境界、またアニミズム的自然観をテーマに写真作品を制作しているayakaendo。
自己と他者の境界を溶かしていくように撮影する瞬間は、自然の美しさだけでなくその内に秘められた「光」をも映し出し、現実でありながら非現実的な未来を示唆しているようにも感じられる。
今展では、コロナウイルスの流行に制限された鬱々とした日々の中、導かれるようにして北海道で撮影した作品を展示。
とりわけ自由のきかない家畜動物に自身を重ねながら、ひとつひとつ出会うものたちに光を当てていったという写真群は、そうして作家が感じ取る自然からの「光」によって、私たちを未来や非現実に連れ出してくれる。
また、アニミズムの思想を通じて自然の持つ精神を想像することは、私たちが長い歴史の中で築いてきた人間中心の社会で1度立ち止まり、共存への道を見つけ出すことであるとも言える。