Top Photo:Amy Sherald, Untitled, 2020, Gouache on paper © Amy Sherald
アメリカ東部のメリーランド州を拠点に活動するアーティスト Amy Sheraldのオンラインエキシビション「Womanist is to Feminist as Purple is to Lavender」が、世界各国に展開するギャラリー Hauser & Wirthのウェブサイトで開催中。
はっと目を引く架空の肖像画を通じ、現代の米国におけるアフリカ系アメリカ人の経験を記録するAmy Sherald。 1973年にジョージア州コロンバスで生まれ、現在はメリーランド州ボルチモアに拠点を置く彼女は、2016年にワシントンD.C.のナショナル・ポートレート・ギャラリーによるOutwin Boochever Portrait Competitionで優勝するなど画家として活躍を見せる他、10代の若者とのアートプロジェクトや刑務所での芸術指導といった社会的活動もおよそ20年間にわたって行ってきた。 主題を常にアフリカ系アメリカ人とするSheraldの絵画は、色鮮やかに描かれた衣服とモノクロームで表現された肌が対比を成し、抽象的な白の背景が生み出す深みが、時代や国境を超えて彼らが存在しているかのような印象をもたらす。
今展は、Sheraldがオンライン上で見つけた写真と自身の想像をもとにパンデミックの中で制作した、5つの小さな肖像画から構成。 タイトルの「Womanist is to Feminist as Purple is to Lavender」は小説や詩人として著名なAlice Walkerのフレーズを引用したもので、Sheraldはアフリカ系アメリカ人の女性たちに支配的な空間を与えることによって、彼女たちを排除してきたアメリカの肖像画の伝統的な権威を克服し、アメリカの物語の中心に位置づけ直すことを試みている。 匿名の人物たちが放つ、意思ある眼差し。 プライバシーとミステリーが混じり合う中に、Sheraldが同胞として描いた彼女たちの夢に思いを巡らせて。 【Amy Sherald “Womanist is to Feminist as Purple is to Lavender”】 WEBSITE:www.vip-hauserwirth.com/online-exhibitions/amy-sherald
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