Zon Ito × Elena Tutatchikova

Top Left Photo:伊藤存, “Sand and Drawing / Overthrow”, 2022, Embroidery on fabric, 130 x 89.5 cm, © Zon Ito, Photo: Yasushi Ichikawa, Courtesy of Taka Ishii Gallery
Top Right Photo:エレナ・トゥタッチコワ, Upstream, 「上流へ」, キャンバスに水彩絵具, 80,3 x 65,2 cm, 2024

Zon Ito × Elena Tutatchikova

対話や探索を通して生まれた2人の作品

京都を拠点とする2人のアーティスト 伊藤存とElena Tutatchikovaの展覧会「湖といえば、泳ぐ電子の軌跡」が、MtK Contemporary Artにて8月10日(土)まで開催中。

伊藤存は、刺繍作品をはじめアニメーションや小さな立体制作にも力を入れる現代アーティスト。
1971年大阪で生まれ、京都市立芸術大学美術学部を卒業したのち、現在は京都を拠点に活動している。
2003年にワタリウム美術館にて個展「きんじょのはて」を開催し、その後も国内外の展覧会に参加していることで知られる。

1984年、ロシア・モスクワに生まれたElena Tutatchikovaは、モスクワでクラシック音楽や日本の文学を学んだのち、2012年に来日。
東京藝術大学大学院・美術研究科先端芸術表現領域博士後期課程を修了し、現在は京都市を拠点にしながらさまざまな土地で活動する。
彼女は人間としていかに世界を知覚し想像できるかを問いながら、歩き、考え、経験したことをドローイングやセラミック、言葉、映像、写真など、さまざまなメディアを通して表現する。

両作家の交流は、2023年秋に伊藤がTutatchikova主催のワークショップ「秋の高瀬川を歩く」に招待され参加したことから始まる。
川沿いを歩きながら会話し、時に川の中に入り川底を探り、発見を共有し、歩いた後にドローイングなど共同制作も行った。

こういった新しい遊びを発明するようなやりとりはその後も続けられ、今展もまた、2人の交流点の1つとなっている。
共同で制作された映像やドローイングは、水辺や山の中での冒険、そしてスタジオでの対話の欠片として存在する。

伊藤存, “Sand and Drawing / Overthrow”, 2022, Embroidery on fabric, 130 x 89.5 cm, © Zon Ito, Photo: Yasushi Ichikawa, Courtesy of Taka Ishii Gallery

会場で展示されるのは、両作家が持ち帰った体験が深層へ沈み、各々の内なる湖との対話を通して再び掬い上げられ、多様な手法を通して形を持った作品群。
それらはそれぞれの波長と環世界を持ち、展示室に1つの生態系を築く。

伊藤は刺繍作品のシリーズ「砂の上のドローイング」と習作のドローイング「ある探索のトーン」を展示。

Tutatchikovaによる新作の絵画やセラミック、ドローイングは実際に歩いた場所の記憶や遠く離れた場所と人へ巡らせた思考の軌跡をなぞるように作られたもので、水が想像の島々を隔てたり繋げたりとさまざまな形として表れる。

エレナ・トゥタッチコワ, Upstream, 「上流へ」, キャンバスに水彩絵具, 80,3 x 65,2 cm, 2024

対話や探索を通して生み出され、互いに呼応し合う作品群。
異なる出身地のアーティストたちが創り上げる、1つの空気感に触れてみては。



MTK CONTEMPORARY ART
075-754-8677



【Zon Ito × Elena Tutatchikova “湖といえば、泳ぐ電子の軌跡”】
DATE:8月10日(土)まで開催中
※日曜休廊
TIME:10:00am~6:00pm
PLACE:MtK Contemporary Art
ADDRESS:京都府京都市左京区岡崎南御所町20-1
ADMISSION FREE
WEBSITE: mtkcontemporaryart.com/exhibition/a_lake_is_a_place_where_swimming_electrons_leave_traces/

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