1991年に愛知県で生まれた西川元基は、渡英や写真家 田島一成への師事を経て、現在はファッション誌や広告、テレビコマーシャル、ファッションフィルムなど幅広い分野で活躍。


初の写真展となる今展では「水」をモチーフに、「水は、いろいろな感情を持った、ひとつの物としての性質がある」という自身の考えをさまざまなアプローチで具現化した作品群を発表する。

飲料や雨として身近に存在し、あらゆる生命と関わるもかけがえのないものでありながら、時としてその強烈な力によって忌み嫌われもする水。
状況に応じて大きく変質するこの物質は、視点を変えるとそれ自体が拡張性と多様性を持っているとも言える。

西川はコンテキストの異なる複数の水のモチーフを、フィルムとデジタルの境目を越えたさまざまな技法によって1枚の写真の中で共存させることで、写真そのもの、あるいは黎明期から現代にかけての写真表現の拡張を再確認、再発見した。

またそれらの作品群は、彼自身がキャリアの中で軸としてきたファッション写真ともしなやかに重なり合っている。

さらに会場では、西川が撮影を手がけたSakas PRのシーズンズヴィジュアルを収録して手製本したZINEの展示、および同ZINEを再構築した冊子のローンチも行われる。

実験精神に満ちあふれた、水の肖像の集合体。
気鋭のファッション写真家が捉える、抽象性をはらんだ物質の神秘を目の当たりにして。



GREAT BOOKS
050-1741-1018



【Genki Nishikawa “Water Balance”】
DATE：3月23日（水）まで開催中
※月曜定休
TIME：12:00pm～7:00pm
PLACE：Great Books
ADDRESS：東京都世田谷区北沢3-19-20 reload内
ADMISSION FREE
WEBSITE：greatbooks.tokyo