Eiji Miwa

Eiji Miwa

カメラには写らない1人の画家の視覚

画家 三輪瑛士の個展「pARADOX」が、(hIDE)GALLERYにて10月9日(日)まで開催中。

1993年に愛知県で生まれた三輪瑛士は、高校の美術科に進学したことをきっかけに画家として生きていくことを決意。

金沢美術工芸大学、金沢美術工芸大学大学院在籍時から数々の賞を受賞し、グループ展や個展も精力的に開催してきた。

人間の顔や社会情勢のワンシーンなどをモチーフとした三輪の作品は、映像のセルを重ねたような歪みのある描写に、「見たものを見えたままに描く」という作家自身の視覚が表現されている。

今展では、三輪が視覚の情報処理過程とより適した描出を改めて見直し、絵画によって視覚を研究した成果としての作品が並ぶ。

人間の視覚は1つの焦点によって切り抜く写真とも、連続的で緩慢な視線移動を行う動画とも異なるものの、その正確性や手軽さによってカメラの映し出す様相が「見た」ことの基準となった現代。

そうした状況に疑問を覚えた彼の研究は、その解が私たちの考えうる内容から遠く離れているかもしれないという可能性をもはらんでいる。

写実とは別の「見えたまま」の表現。
三輪が導き出す本質が、私たちの基準を揺さぶる。



(HIDE)GALLERY
hide-tokyo.com




【Eiji Miwa “pARADOX”】
DATE:10月9日(日)まで開催中
TIME:12:00pm~7:00pm
PLACE:(hIDE) GALLERY
ADDRESS:東京都目黒区自由が丘1-3-22 自由が丘アッシュ103
ADMISSION FREE
WEBSITE:hide-tokyo.com/exhibition/eiji-miwa/

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