Top Photo:Untitled #283, Mzimba, Malawi
写真家 山元彩香の個展「We are Made of Grass, Soil, Trees, and Flowers」が、book obscuraにて1月17日(月)まで開催中。
自然光が差し込む静閑な画面の中に佇む、少女たちのポートレートで知られる山元彩香。 人間の普遍的な姿に関心を寄せる彼女は、「自分の瞼に蓄積されたイメージでは想像しえない、既知の言葉や知識が通用しない場所」としてエストニアやラトビアといった異国を撮影地に選び、現地で見つけた被写体と、言葉ではなく身体的感覚によるコミュニケーションを通じて制作を行ってきた。
今展は、山元の新作写真集「We are Made of Grass, Soil, Trees, and Flowers」の刊行を記念して開催されたもの。 約2年前に出版した前作のタイトルに「Flowers」が付け足された今作は、これまでの制作の延長線上にありながら、より親密な視点へと膨らみを見せる。 東欧諸国を中心に撮影を行ってきた今までに対して、近年ではアフリカのマラウイ、日本の北海道や沖縄などにも制作の場を広げている山元。 訪れた土地やそこに住まう人々が内包する文化、習慣、信仰などの蓄積された帰属意識を包括的に受け入れて落とし込んだその作品群からは、自然の柔らかな光と現前する被写体の無意識な姿とが交差する瞬間に魅せられた、彼女の静かな興奮が伝わってくる。
無意識の断片の集積が見せる、身体の底にある自然。 各人が踏みしめる地の下に繋がる、根源的なものの存在を感じて。 BOOK OBSCURA 0422-26-9707 【Ayaka Yamamoto “We are Made of Grass, Soil, Trees, and Flowers”】 DATE:1月17日(月)まで開催中 ※火曜、水曜休廊 TIME:12:00pm~7:00pm PLACE:book obscura ADDRESS:東京都三鷹市井の頭4-21-5 #103 ADMISSION FREE WEBSITE:bookobscura.com/news/61a758add5ffeb2c065a6a15
アートを通じて届ける教育支援
修復によって現れたフェルメールのキューピッド
世界が注目する才能が写す、父と息子と現在地
師弟関係における美学の継承と転移
バレンタインに贈る甘いひと時
緻密に配された作品群が構成する、静謐なスタジオ
今週のおすすめアート
変化しながら形になっていく存在や時間
「錫色」にまつわる3つのコラム - 朝吹真理子/作家
夢のような輝きをまとうアイウェア
海岸を守るビーストたちの創造プロセス
エレガントに表現された二面性
幸運をもたらす巳をモチーフにしたコレクション
アートディレクターと写真家が交わす美しき対話
セノーテで写された幻想的な風景
透明な静けさの中に映る、相反するきらめき
近年の作品群から辿る、奈良美智の現在地
10周年を祝した記念号が発売
「ME ISSEY MIYAKE」が描き出す「日日是好日」の心
Lula Japan編集部に聞いた思い出の1枚
軌跡と進化が織り成す「MACKINTOSH」2024年秋冬コレクション
横浪修の作品集「Assembly Teshikaga」が「Lula BOOKS」より発売