Coco Capitán
スペインの漁村で写された、ダリのユーモラスな邸宅
スペイン人フォトグラファー兼アーティスト Coco Capitánの作品集「CASA DALÍ」が発売中。
1992年、スペイン・セビリアに生まれ、2016年にロイヤル・カレッジ・オブ・アートにて写真分野の博士課程を修了したCoco Capitán。
現在はロンドンとマヨルカ島を行き来して活動し、ファインアートとコマーシャルアートの分野を横断しながら、写真やテキスト、絵画、インスタレーションなどさまざまな表現方法で作品を生み出している。
今作は、スペインのコスタ・ブラバ海岸に位置するSalvador Dalíの邸宅を撮影したもの。
彼の主要な居住地兼制作空間として機能したその家は、「The Persistence of Memory(記憶の固執)」を含む代表作が生まれた場所でもあり、シュルレアリスティックな自宅とアトリエが垣間見える貴重な1冊となっている。
カタロニア人建築家 Oscar Tusquets Blancaによる序文には、彼とDalíの15年にわたる友人関係が記され、Capitánの写真群では、邸宅が彼を地中海の漁村 ポルトリガットに引き寄せたのと同じ、黄金の光の中で写し出された。
アトリエの古びた日用品が、悪名高い剥製コレクションや俳優 Mae Westの口を模したアイコニックなソファ、特徴的な白い外壁と共に登場し、生命と芸術の活発な創造の場として読者を誘う。
また表裏両方のカバーは作者が撮影時に書き下ろした詩で飾られ、1つの表現方法にとらわれない彼女の内省的なアプローチが伺える。