Angela Hill
母の眼差しが捉えた、思春期の素顔
イギリス出身の写真家 Angela Hillの作品集「EDITH」が発売中。
写真家であり、ロンドンを拠点とする出版社兼書店 IDEAの創設者の1人でもあるAngela Hill。
ある少女が女性へと成長するさまを記録した前作「SYLVIA」では、被写体と自身の間に深い親密性と理解を築き、多くの読者に「Sylviaは作者の娘なのでは」という感想を抱かせた。
およそ1年を経て刊行された今作は、そんなHillが実の娘であるEdith Owenの姿を写した1冊。
Edithが彼女の最初のモデルとなった10代の頃を中心に、20年にもわたる記録が収められた。
撮られることに対してEdithが度々見せる不快感は、被写体と写真家の関係性において、思春期であることの深い真実味を与えている。
収録作品の多くは、ファッション関係のエディトリアルのために制作されたもの。
雑誌 The GentlewomanやW Magazineに向けて撮られた商業的なファッション写真は、ヘアメイクやライティング、レタッチを用いることなく35ミリフィルムで撮影され、ドキュメンタリー映画の1シーンを思わせる。
また、自宅の寝室やキッチン、家族旅行に向かう電車の中など、それぞれのシーンがHillの自然主義的なスタイルを申し分なく体現している。
親子という関係性に写される、偽りのない眼差し。
多感な心情を繊細に捉えた、親密な空間をのぞいてみては。
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twelve-books.com
【Angela Hill “EDITH”】
PRICE:¥13,200
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