2026SS Collection Report|PILLINGS
日々の断片が織り成すユニークなコレクション
2026年春夏、東京を舞台に描かれるモードの物語。
Lula Japan Webが、気鋭ブランドの美学をまとった最新ルックをレポート。
今回は、身近な日常をクチュールへと映し出した「PILLINGS」のコレクションをピックアップ。
デザイナー 村上亮太が手がけるファッションブランド「PILLINGS」。
摩擦によって生まれる毛玉ように、職人との絶え間ない対話や実験的な試行錯誤を重ねることで形を育み、毎シーズンのデザインを紡ぎ出している。
2026年春夏コレクションのテーマ「mybasket」は、身近なスーパーマーケットから着想を得たもの。
既存のファッション文脈で語られる日本の服ではなく、まだ名前のついていない「日常服」に着目し、「PILLINGS」ならではの解釈でクチュールへと昇華させた。
デザイナー 村上は「スーパーマーケットの2階に並ぶ婦人服を思い描きました。ショーでは、休日の昼過ぎに起きて、どうしても水を買いに行かなくてはならない時に着るような、部屋着や日常着の延長にあるムードを演出しました」と語る。
アイテムには、あえてシワ加工を施したシャツやスカート、随所に色褪せを思わせるプリントを配したパンツなど、ユニークな表情を持つピースが揃う。
3番目に登場した花柄のプリントTシャツのルックについて、村上は「こういうことがやりたかったと思えたルックでした。今回からアシスタントも一緒にデザインを進めたのですが、そのアシスタントが手がけたものです。自分以外の人がデザインしたものには、嬉しさと同時に楽しさを感じ、特に印象に残っている」と話してくれた。
名前のない日常に芽吹くクチュールの形。
「PILLINGS」のウェアが、新たな美意識を呼び覚ます。
PILLINGS
pillings.jp