Mats Gustafson
往年の写真作品と呼応する、美しき水彩画
80sよりニューヨークを拠点に活躍するスウェーデン出身のアーティスト Mats Gustafsonと、世界的な写真家たちの名作を組み合わせた展覧会が、MA2 Galleryにて12月5日(土)まで開催中。
Mats Gustafsonは1980年にニューヨークへ渡って以来、「VOGUE」や「Haper's BAZAAR」などのファッション誌や、「DIOR」、「HERMES」、「TIFFANY」といったブランドのイメージヴィジュアルを数々手掛けるなど、卓越したセンスのファッションイラストレーションで国際的に注目を集めてきた。
やがて、80s末からはアート作品にも力を注ぎ、ヌードや自然などのより本質的なテーマ、またその美を追い求めて描くように。
エイズが社会問題となったことを契機に、アーティストとして何が出来るのかと考え生み出された独特のシンプルな線や水彩の滲みは、より深みを増して作品に昇華されている。
今展では、Matsの作品と往年の写真作品を組み合わせることで、タイムレスな美を追求。
新型コロナウイルスで世界が一変した後、より深刻な感染状況にあったアメリカ在住のMatsと共に、作品を制作してゆくこと、それを届ける仕事の意義などについて問いが重ねられ、今企画が実現した。
Matsが表す余白や滲みの美しい水彩画と、植田正治やMan Ray、André Kertész、Wynn Bullockらによる時を経た銀塩写真という意外性に富んだ組み合わせは、これまで隠れていたものを互いに炙り出している。
傑出したアーティストたちの、時代を跨いだ邂逅。
彼らの手で可視化された揺るぎない美の本質を、心の拠り所にして。
MA2 GALLERY 03-3444-1133
【Mats Gustafson】
DATE:12月5日(土)まで開催中 ※日曜、月曜、祝日休館
TIME:12:00pm~7:00pm
PLACE:MA2 Gallery
ADDRESS:東京都渋谷区恵比寿3-3-8
ADMISSION FREE
WEBSITE:www.ma2gallery.com/current.html