Soh Souen

Top Photo: 《ID photo#2》F100(1620×1303)/油彩、コットン/2023

Soh Souen

他者を通して見つめる己のアイデンティティー

アーティスト Soh Souenの個展「Let us see what you see.」が、銀座 蔦屋書店にて1月27日(土)から2月17日(土)まで開催される。

《ID photo#1》F50(1170×910)/油彩、コットン/2023

自己や他者、生にまつわる事象を身体との関係性を通して考察し、絵画やインスタレーション、パフォーマンスを国内外で発表しているSoh Souen。

1995年に福岡県北九州市で生まれ、2019年に京都精華大学芸術学部造形学科洋画コースを卒業した彼は、コロナ禍にオランダ在住のアーティスト Sara Milioと共同プロジェクトを開始。
また、昨年は内藤アガーテの作品を使用したパフォーマンスを銀座メゾンエルメス フォーラムで実施するなど、独自の活動を行っている。

《Photographie d’identité》F50(1170×910)/油彩、コットン/2023

本展では、Sohがこれまでに制作してきた代表的なポートレート作品「tie」を発展させた新シリーズを展開。

親しい友人の証明写真をピクセル状の色面で大きなキャンバスに描いた「tie」は、特定の感情を表出しないよう、ニュートラルな表情を保つことが要求される証明写真の特有性に焦点を当て、社会的空間における個人の形成を彼の視点で捉えたもの。
友人たちが作り出す不思議な表情を「私の知っているはずのあなたは誰なのか」という問いによって再構築したそれらは、プライベートとパブリックな空間の接する境界線とも言える。

そして今回新たに制作したポートレートでは、Googleの画像検索フォームを用いてさまざまな言語の「証明写真」からヒットした画像をランダムに採用し、描く対象のイメージを知人から他人へと変化させた。
知らない人物を描くことで、作家と鑑賞者のモデルに対する距離感がフラットになり、同じ視点から「あなたは誰なのか」という問いが画面に投げかけられている。

こうした作品を通して他者を見つめるSohは、自己と他者との間で意識を往来させながら、アイデンティティーの確立を試みる。

《ID photo#2》F100(1620×1303)/油彩、コットン/2023

証明写真を細胞まで分解するように形成されたポートレート。
小さな四角い色面をひとつひとつ追いながら、自分自身の輪郭を確かめて。



GINZA TSUTAYA BOOKS
03-3575-7755




【Soh Souen “Let us see what you see.”】
DATE:1月27日(土)~2月17日(土)
※月曜定休
TIME:11:00am~7:00pm
※最終日は6:00pmまで
PLACE:銀座 蔦屋書店 FOAM CONTEMPORARY
ADDRESS:東京都中央区銀座6-10-1 GINZA SIX 6階
ADMISSION FREE
WEBSITE:store.tsite.jp/ginza/event/art/38237-1144550112.html

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