Nir Hod
悲しい記憶から再創造される、美しいナラティブ
イスラエル出身のアーティスト Nir Hodによる日本初の個展「Echo of Memories」が、KOTARO NUKAGAにて8月27日(土)まで開催中。
1970年にイスラエルで生まれ、現在はニューヨークを拠点に彫刻や映像、キャンバスといったさまざまなメディアを横断した制作を行うNir Hod。
⼈々の中に存在する⽣々しいアンビバレンスを物語る彼の作品は、好奇⼼を提案し、別の可能性や⼈⽣よりも⼤いなるものについて考える時、現実はより美しいものになるのだと伝えている。
今展は、彼の代表作であるクローム絵画のシリーズ「The Life We Left Behind」の新作と、ファウンドフォトをベースに新たなイメージとして作り上げた新作の絵画による構成。
どこか古い写真の脆さを感じさせるモノクロームの絵画に描かれたのは、ファウンドフォトから見つけられた、死や破壊、醜さ、悲しみなどのタブーとされるようなテーマ。
Hodがそこに創造や美しさ、喜びという二律背反する概念を同居させることで、イメージは清濁あわせ持った状態に、アートは悲しい記憶のエコーを包み込む洞窟となり、死と美の概念が響き合う。
そしてそのエコーの中から、人々は想像力によって、ネガティブな歴史を美しい物語として新たなコードを再創造する可能性を獲得することができる。
相反する概念の神秘的なエコー。
事実ではなく美を語る芸術が、ある種の真実を提示する。
KOTARO NUKAGA
03-6721-1180
【Nir Hod “Echo of Memories”】
DATE:8月27日(土)まで開催中
※日曜、月曜、祝日休廊
TIME:11:00am~6:00pm
PLACE:KOTARO NUKAGA
ADDRESS:東京都港区六本木6-6-9 ピラミデビル 2階
ADMISSION FREE
WEBSITE:kotaronukaga.com/exhibition/echo-of-memories/