MAME KUROGOUCHI 2025SS
日常に潜む「かたち」に着目した優美なコレクション
「MAME KUROGOUCHI」が、2025年春夏コレクションを発表。
「かたち」という最もシンプルな物質的要素に⽬を向け、⽇常にあふれる事物の多様なフォルムからインスピレーションを得た今コレクション。
デザイナー ⿊河内真⾐⼦は、異なる⽂化や時代に生み出されたオブジェや⾃然の産物を収集し、直感と観察によってそれぞれの共通項を結びつけた。
2023年のコレクション制作中に⾏われた作陶を通じ、粘⼟による成形の難しさを経験した⿊河内は、フォルムへの関⼼を強めていく中で、書籍「⽇本のかたち」と出合った。
その中で提⽰される⽇本の伝統素材と形状の密接な関係、⽂化を司る品々が内包する精神性と美しさへの感嘆から、⾃⾝の⽇常に潜むさまざまな「かたち」のリサーチを開始した。
偶然⼿に入れた⼩⽯、道端で拾った⾖、陶芸家 Lucie Rieのボタン、⼯場の備品、陶器の壺、⾙殻、提灯、漆器など、集められたさまざまなオブジェは整然と写真に収められ、純粋なフォルムの声に耳を傾けるべく黒く塗りつぶされたデザイン画を経て、洋服へと生まれ変わった。
小石や貝、またはそれらを模した芸術品の「かたち」に共通する、形成までの長い道のりと自然界に秘められたプロセス、あるいは偶然性がもたらす造形は、たおやかなカーブを描くドレスやトップスのアシンメトリーなシルエットに。
また、京都で目にした伝統提灯の形を支える骨組みの構造は、プリーツのような放射を引き返し編みで表現したグラフィカルなニットのパターンへと影響し、袖のボリュームが印象的なニットドレスやカーディガン、同素材で袖から身頃までを1枚で仕立てたシャツなど、「かたち」への関心はやがてそれを形成する内面性へと移行した。
アクセサリーは、丸みを帯びた石の造形を模倣したコード刺繍の新型バッグを2サイズで展開。
その他、まるで春の日差しに溶け出す氷塊のようなガラスのジュエリーや、滑らかな曲線が美しいシルエットを作り出す「ENTWURFEIN」とのコラボレーションハットなどがラインナップする。
日常にあふれる「かたち」を丁寧に写し取ったコレクション。
多様なシルエットに宿る、「MAME KUROGOUCHI」の創造性に魅せられて。
MAME KUROGOUCHI ONLINE STORE
www.mamekurogouchi.com