Michikusa: Walks with the Unknown

Top Photo:ロイス・ワインバーガー《ワイルド・エンクロージャー》のためのドローイング、2020, Courtesy of Studio Lois Weinberger and Krinzinger Gallery, Vienna
Top Photo:ロイス・ワインバーガー《燃焼と歩行》ドクメンタ10の記録写真、1997, Courtesy of Studio Lois Weinberger and Krinzinger Gallery, Vienna ※参考図版

Michikusa: Walks with the Unknown

人間存在と分かち難く結びつくエコロジー

国内外で活躍する6組の現代アーティストの作品を通し、人間と環境の繋がりを考える展覧会「道草展:未知とともに歩む」が、水戸芸術館 現代美術ギャラリーにて11月8日(日)まで開催中。

ウリエル・オルロー《ムティ(薬)》2016-18、シングルチャンネルビデオ
ミックスライス《つたのクロニクル》2016、2チャンネルビデオ

異常気象や環境汚染など、人間の営みによる環境への影響が問われ、世界各地で政治や経済に対して積極的な対策を求める声が上がっている今日。

本展では、こうした社会的意識の高まりを背景に、植物にまつわる歴史や人ならざるものの存在に目を向けてきた6組のアーティストによるドローイングや写真、映像、インスタレーションといったさまざまな表現から、人間とその環境との繋がりという普遍的なテーマを掘り下げる。

各出品作には、自然との境界において立ち現れる、支配構造や歴史の忘却、社会的不公正など「第二の自然」としての人間社会における矛盾やねじれに対する批判的な視点も映し出されている。

上村洋一《息吹のなかで》のためのドローイング、2020
上村洋一《phantom power》2019、流氷を溶かして生成された水、グラス、金属板、スピーカー、音(撮影:加藤健) ※参考図版

展示されるのは、Law Yuk-mui、mixrice、Uriel Orlowら海外の注目作家による日本初公開作品や、美術と音楽の両分野から注目を集める上村洋一の新作、Lois Weinbergerの遺作、代表作を再構成した露口啓二によるインスタレーションなど、本展でしか見ることのできない作品たち。

今年4月に惜しまれつつ永眠したWeinbergerは、人為による撹乱が激しい環境に生きる植物の存在を源としながら「純正や真実の美学、そして秩序の力に抗する」実践として創作を続けたオーストリアのアーティストで、本展では水戸芸術館広場のために構想された3メートル四方の屋外インスタレーション「Wild Enclosure」を披露している。

ロイス・ワインバーガー《燃焼と歩行》ドクメンタ10の記録写真、1997, Courtesy of Studio Lois Weinberger and Krinzinger Gallery, Vienna ※参考図版
ロイス・ワインバーガー《ワイルド・エンクロージャー》のためのドローイング、2020, Courtesy of Studio Lois Weinberger and Krinzinger Gallery, Vienna

さらに、体験や対話を通した双方向的な学びから、ひとりひとりが地球規模の問題や共存社会を思考する機会を創出するさまざまな関連プログラムも実施。


歩みを少し緩め、これまでの道のりを顧みるという道草。
私たちを取り巻く環境に耳を澄ませ、自然と共にあるこれからに思いを馳せて。



ART TOWER MITO 029-227-8111



【Michikusa: Walks with the Unknown】
DATE:11月8日(日)まで開催中 ※月曜、10月22日(木)、23日(金)休館
TIME:10:00am~6:00pm ※入場は5:30pmまで
PLACE:水戸芸術館 現代美術ギャラリー
ADDRESS:茨城県水戸市五軒町1-6-8
ADMISSION:一般 ¥900
※高校生以下・70 歳以上、障害者手帳などをお持ちの方と付き添いの方1名は無料
WEBSITE:www.arttowermito.or.jp
※展示室内の混雑を緩和するため、状況により入場制限を行うことがございます。
※会期は変更となる場合がございます。最新情報や新型コロナウイルス感染症予防のお願いについてはウェブサイトをご確認ください。

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