今作のテキストは、メトロポリタン美術館のコスチューム・インスティテュートのキュレーター Richard Martinが、デザイナーたちの歴史的グループとしての立場や重要性を検証し、個々の特徴やテクニックについて論じたもの。
着る人に合わせた服装の典型例である「Wrapping and Tying」、スナップやファスナーといった便利で簡単な留め具に着目した「Latching」、女性が財布を持ち歩くための大きなポケットなど収納についての「Stowing」、女性たちが自らさまざまな組み合わせで作り出すセパレートスタイル「Harmonizing」、メンズウェアから引用した要素に関しての「Adapting」という、5つのセクションから構成された。
Richard は今作で取り上げた30sから70sまでのアメリカのスポーツウェアのデザイナー23人について、20世紀後半のファッションの方向性を決定し、あらゆる人がファッションで自己表現するのを可能にしたとして、その業績に賛辞を贈っている。