今回3月28日（火）発売のLula Japan Issue 18でも、テーマカラーの「孔雀緑色」をテーマに、輝く海に抱かれたスペシャルな作品を撮り下ろしてくれたCharlotte Dumas。

20年以上にわたって警察馬や救助犬など人間と密接な関係にある動物たちを写し出してきた彼女は、現代社会における両者の共存の在り方、儚く美しい生の瞬間を捉えた作品で、世界から高い評価を得てきた。

また日本にも度々訪れており、2014年からは日本各地の在来馬を撮影するプロジェクトをスタート。
2020年に銀座メゾンエルメス フォーラムで開催された「『ベゾアール（結石）』シャルロット・デュマ展」では、写真と映像、オブジェ、史料、藍染の布のインスタレーションと、空間全体で生命観を訴えかける作品世界が大きな話題を呼んだ。

2ヶ所で開催中の今展では、2015年から与那国島や沖縄の在来種の馬、そしてその情景と少女たちを撮り続けた、「SHIO 潮」(2018)、「Yorishiro 依代」(2020)に続く映像3部作の完結編となるシリーズ「Ao 青」を披露。

六本木では日本で初公開となる写真作品と新作のインクドローイングを、天王洲では最新作の映像作品を発表する。

18世紀、人口減のために妊娠中の女性が岩の裂け目を飛び越えさせられたという悲しい歴史と神話のある与那国島。

Dumasは撮影を続けるうちに、土地自体に愛着やさまざまな感情を抱き、島を取り巻く霊的な強さも感じるようになったという。

自由なようで、島で一生を過ごす孤独な運命を背負った馬と、彼らに寄り添う少女たち。
「子どもと動物の共通点は、100%今を生きていること」とDumasが語る通り、自然の力そのもののような少女が「目」となり、この島を描き出しているかのような情景が紡がれている。

ひたむきな生命が交差する、静寂の時間。
単独では生きられない人間の定めを露わにする、瑞々しく濃密な青に導かれて。



TOMIO KOYAMA GALLERY
03-6434-7225



【Charlotte Dumas “Ao”】
TOMIO KOYAMA GALLERY ROPPONGI
DATE： 4月8日（土）まで開催中
※日曜、月曜、祝日休廊
TIME：11:00am～7:00pm
PLACE：小山登美夫ギャラリー六本木
ADDRESS：東京都港区六本木6-5-24 complex665 2階
ADMISSION FREE
WEBSITE：tomiokoyamagallery.com/exhibitions/dumas2023/

TOMIO KOYAMA GALLERY TENNOZ
DATE： 4月1日（土）まで開催中
※日曜、月曜、祝日休廊
TIME：11:00am～6:00pm
PLACE：小山登美夫ギャラリー天王洲
ADDRESS：東京都品川区東品川1-33-10 Terrada Art Complex I 4階
ADMISSION FREE
WEBSITE：tomiokoyamagallery.com/exhibitions/dumas_tennoz2023/