Collection|YOHEI OHNO 2025AW

Collection|YOHEI OHNO 2025AW

シンプルなパターンが生み出す唯一無二の造形

「YOHEI OHNO」の2025年秋冬コレクションから、心惹かれるルックをピックアップ。

2014年に大野陽平が創設し、10周年を迎えた「YOHEI OHNO」。

今コレクションで大野は、改めてブランドの現在地を俯瞰すると共に「造形」という彼にとってのエッセンシャルな行為に向き合い、ラグジュアリーからは距離を置いた、素朴な日常の中でその営みを繰り返す自分を表現した。

「彫刻的なラウンジウェア」という今シーズンの提案は、2024年12月に渋谷PARCOで行われたブランド10周年のイベントで自作したテーブルやフロアランプなどが友人たちの部屋に飾られているのを目にし、「YOHEI OHNO」の家具がある空間でくつろいでいる人々の姿を想像したことがきっかけとなっている。

質素なカラーリングの参考となったのは、これまでも大きなインスピレーション源だったバウハウスや、昨年大野が目にすることが多かったJoseph Beuysの作品における乾いた質感。

ジャケットやシャツは四角形のパターンから展開されており、着物のような平面と、西洋的なドレーピングやテーラリングの技術が巧妙に組み合わされている。

コレクションについて大野は、
「今までは、日本人の生活に対してある種リアリティのない提案もしてきました。10周年を迎えたタイミングで、そうした自分を俯瞰して見た時に思ったのは『繰り返すだけでなく、本場のドレスメイキングを上回る提案をいつかしたい』ということ。それに合わせて、アトリエで頑張って試行錯誤している人をイメージした素朴なルックを創りました」と語る。

さらに、日本画を出自とするアーティスト 森夕香とのコラボレーションピースも登場。
今回のデザインの中にある「楕円形のみで構成されたドレス」の応用として、描き起こしてもらったモチーフをその輪郭線と共に連結させたドレスが制作された。

この先も続く「YOHEI OHNO」の造形への探求。
日本の精神性が宿るフォルムの美しさに、目を奪われて。



YOHEI OHNO
yoheiohno.com

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