2024年3月に新たに就任したクリエイティブ・ディレクター Alessandro Micheleによる「VALENTINO」のファーストコレクションとなる今回。

ショーの舞台となったのは、パリ郊外に位置するアリーナ ドージョー・ドゥ・パリ。
一面に広がるひび割れた鏡の床や、壁や椅子が白い布で覆われた神秘的な会場は、Micheleが表現する人生の脆さや不安定さを漂わせていた。

今コレクションは、逃げ場のない不確定な運命の中で、苦痛を和らげ、癒やしや導きとなる一貫した美の本質を表現。

混沌とした世界に意義を与え、感動や喜びを感じるための重要な存在となる、美そのものの深淵が探求された。

ランウェイを包み込んだのは、ブラウスやドレスに配された軽やかに揺らめくラッフルをはじめ、フロントに大きく装飾されたリボン、ドット柄のジャケット、レースのグローブやソックスなど、ゴシックなエッセンスを散りばめたロマンティックなムード。

また職人技を感じさせるビジュー、刺繍やレース、華やかな光をまとうジュエリーが、恍惚とした視線を誘い、心に美の安らぎを与える。

豊かな女性らしさを象徴するエレガンスと、Micheleならではのエキセントリックな世界観が混在し、新たな「VALENTINO」が導かれた。

Micheleが作り出す、眩いほどのきらめき。
美の本質に立ち返る、新生「VALENTINO」の追求に陶酔して。



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