Interview|Charlotte Chesnais

Portrait by Shota Kono

Interview|Charlotte Chesnais

シャルロット・シェネが語る、ジュエリーデザインへのこだわり

しなやかで優美な曲線とモードなデザインが交差するジュエリーブランド「CHARLOTTE CHESNAIS」が、Dover Street Market Ginzaで取り扱いをスタートした。
フルコレクションが国内で展開されるのは今回が初となり、Dover Street Market Ginza 1階ジュエリースペースでは、ブランドの世界観をジュエリーとオリジナルアートオブジェクトとともに楽しむことができる。

デザイナーのCharlotte Chesnaisは「BALENCIAGA」でNicolas Ghesquièreのもと、9年に渡りプレタポルテとジュエリーのデザインを経験したのち、2015年に自身の名を冠したジュエリーブランドを創立。

挑戦することを恐れず好奇心のままに取り組む、芯が強く、創造力豊かな女性 Charlotte Chesnais。

今回Dover Street Market Ginzaの展開開始に合わせて来日した彼女に、「CHARLOTTE CHESNAIS」のクリエイションについて語ってもらった。

−「CHARLOTTE CHESNAIS」のジュエリーと言えば、ミニマルで構築的なデザインが魅力ですが、それぞれのピースはどのようにして生み出されていくのでしょうか?
作品を制作するファーストステップは?


特に決まった工程はありませんが、ただ1つ言えるとしたら常に色々なところにアンテナを張ること。
色々な形を常日頃から頭に溜め込んでいます。

例えばどこかへ行った時、建築やオブジェを見た時など、気になった形があれば何でも写真に収めています。
それはテーブルであったり、ティースプーンであったり。
デザインをする時はそういったものを思い出して、考えていきます。


−初めて「CHARLOTTE CHESNAIS」のジュエリーに出会った時、独特なつけ方に強い印象を受けました。
そのユニークなフォルムは計算尽くされているのでしょうか?


私はいつも自分の身体で試しながら形を決めていきます。
平面図よりも立体図。もちろんスケッチを描く時もありますが。

数学は小さい頃から大好きでした。
友達から遊びに誘われても、行かずに家でひたすら方程式を解いていたり。
だからといって、数式を用いてジュエリーのデザインをしているわけではありません。
まず先に形を作って、身につけてみる。
最初はセロハンテープでくっつけただけのものだったりもします。
それをアトリエで職人たちと一緒に話し合いながら形にしていくのです。


−何か日本のものからインスピレーションを受けたことはありますか?

もちろんあります。
私はいつも日本に来ると、とにかく気になったものを写真に収めます。
日本のものはピュアで繊細で、そんなところが大好きです。
前にも直島と京都に行ったことがあるのですが、そこで見たものからもたくさんインスパイアされました。

現代的なものも好きです。
パリのコンテンポラリーアートフェアで「FIAC」というものがあるのですが、そこにはたくさんの新しいアーティストが集まり、展示を行います。
私はそのフェアを毎年楽しみにしていて、そういったところでも感化されます。

−「Charlotte Chesnais」というブランドを通じて、あなたが描く女性像はありますか?

たくさんの女性に手に取ってもらいたいので、ブランドに対しての女性像は特にありません。
デザインをする時は、女性像というより、形のことばかりを考えています。

ですが、私個人のファッション・アイコンはCatherine Deneuveです。
彼女はとても強い意志を持っていて、尊敬しています。


−ブランドのビジュアルも毎回とても美しく、魅力的ですね。

今回のDover Street Market Ginzaでのビジュアルは、グラフィックをMM Paris、撮影をViviane Sassenにお願いしました。
3枚の写真をコラージュして、また新しいブランドのロゴもデザインしてもらいました。


−インスピレーションをもらうアーティスト、デザイナーはいますか?

アーティストのJean Arp。
デザイナーですと、川久保玲やAzzedine Alaia。
Miuccia Pradaも女性として刺激を受けます。


−日本に来るのは今回で7回目とのことですが、必ず訪れる場所はありますか?

毎回セラミックショップを欠かさずチェックしています。
モダンなところから伝統的なところまで。

また、日本のビンテージショップを開拓するのも好きです。
LAILA TOKYOも素敵なショップですね。
日本のビンテージショップは1個1個が検品されていて、商品の状態も良いので。
そこで子供のための服を買ったりしますし、「PORTER」のショップにも行きます。


−Lula JAPANの最新号のテーマが「黒」なのですが、「黒」からは何を想起させますか?

起動していない状態の、iPhoneスクリーン。今や誰もが持っている黒ではないでしょうか。
それから、モノクロ写真。
写真においては、カラフルよりもモノクロの方が素敵に見えます。

【CHARLOTTE CHESNAIS at Dover Street Market Ginza】
PLACE:Dover Street Market Ginza 1階 ジュエリースペース
ADDRESS:東京都中央区銀座6-9-5 コマツビル西館
TEL:03-6228-5080

※ディスプレイは終了しました。

SHARE