Shun Komiyama
名のない写真たちが問う、「視る」という行為
ファッションや音楽のシーンで目覚ましい活躍を見せる写真家 小見山峻の個展「なにものでもないものたちの名づけかた」が、haku kyotoにて9月27日(日)まで開催中。
「リアルに寄り添ったアンチリアリティ」をテーマに自身の写真を追求し、ダイナミズムに満ちた鮮烈なヴィジュアルを生み出す小見山峻。
2018年には「JW ANDERSON」が主催する、新進フォトグラファーの発掘を目的としたコンテスト「YOUR PICTURE / OUR FUTURE」にて日本人で唯一ファイナリストに選出されるなど、海外からの注目も集めている。
今展では、「視る」行為に焦点を当てた新作を発表。
制作の過程ではさまざまなアナログの実験により、視るという行為の解体と模索が試みられた。
今回展示される作品群は、膨大な数の写真や映像、情報が錯綜し、思慮を巡らすことなく先入観で物事を見てしまいがちな現代に、自ら考え、視点を変えながらひとりひとりの違いを認識することの重要性を問いかけるもの。
自身が視認することによって生まれた写真から名前を奪う作業を繰り返した小見山は、鑑賞者が各々の経験に基づいてそれらに名を振り分け、判断を行った時、そこにその人間のアイデンティティーが表れてくるのかもしれないと語っている。
視ること、そして名を当てはめること。
名前を失った写真たちが無意識下の行為を炙り出し、根本を見つめ直す手掛かりをもたらす。
HAKU
075-585-5959
【Shun Komiyama “How to Name the Nothingness”】
DATE:9月27日(日)まで開催中 ※火曜定休
TIME:11:00am~7:00pm
PLACE:haku kyoto
ADDRESS:京都府京都市下京区中之町566
ADMISSION FREE
WEBSITE:wwww.haku-kyoto.com