2012年に初めて制作した短編映画「The Mother, the Son and the Architect」がアムステルダムのFoam写真美術館で上映されて以来、国内外の映像祭や展覧会に招かれるようになり、2017年に発表した「When you return I’ll be living by the waterside」はヴェネツィアで開催されたMove Cine ArteでBest Form賞を受賞した。
写真集「BETTER NOT MOVE」には、石の構造や根付いた木の根、柔らかな苔、窓枠の線などが鋭いフレーミングで捉えられ、ドレスシャツや櫛、磁器の皿などのパートナーの持ち物がその思い出と共に収められた。
苦悩や空虚、空間体験に触れるだけでなく、喪の期間に物や建物がどのように精神的な支えになるかについても表現された作品となっている。