Photography by Ko-ta Shoji
ふんわりとしたビッグボリューム、ふんだんにあしらわれた大胆なフリル。 甘い夢のような装いが世界中の女性を魅了して止まない、デンマーク・コペンハーゲンに拠点を置くブランド「CECILIE BAHNSEN」。 無垢な少女性に垣間見える、芯が通った女性像。 今回、Dover Street Market Ginzaにて期間限定で展開されたディスプレイを手掛けに来日したデザイナー Cecilie Bahnsenに、彼女が描く世界観、また、コレクションを制作していく中で大切にしていることを聞いた。
−まずはじめに、あなた自身についてお聞かせください。 私はデンマークの大学でウィメンズファッションを勉強し、卒業後はパリに移り、John Gallianoのもとでインターンシップとして働き始めました。 そこではプリントを学んでいたのですが、のちに、再びウィメンズウェアについて学びたくなり、イギリスのロイヤル・カレッジ・ オブ・アートに通い始めました。 ロイヤル・カレッジ・ オブ・アートで大学院を修了した後は、ロンドンのブランド「ERDEM」で働いていました。 2015年には、拠点をロンドンからコペンハーゲンに移しました。 自らのクチュールテクニックを築き上げるためにも、たくさん試してみたいファッションディテールがあったり、また、スカンジナビアのデザイン文化も大好きで。 私は故郷であるコペンハーゲンで、自身のブランドを、また、自分の可能性を見てみたくなったのです。 −最近のコレクションについて教えて下さい。 今回のスペシャルディスプレイでも飾られている2019年春夏コレクションでは、純粋さや光、幼少期の思い出をインスピレーション源にしています。 子どもの頃の友情。 幼い頃、友達と一緒に何か1つのものを作ったり、手作りのものを親友と見せ合ったりした記憶。 グループでどのように調和していくのか。 2019年秋冬コレクションで表現したのは、春夏コレクションとはまた違った雰囲気。 全体的に学生の制服から着想を得ています。 皆さんにとっても、今までの「CECILIE BAHNSEN」のコレクションはピュアな印象だったかと思います。 それに反し、今コレクションでは、森に迷い込んだような、David Lynchの映画のようなミステリアスさを描いています。 ブランドに、もう少し大人っぽさやダークなイメージを加えたかったのです。 −クリエイションにおいて、常に大切にしているものは何ですか。 女性らしさと強さ。 世の中の女性に、私のブランドの洋服を通じて、自分の個性を見つけ出してもらえたらと思っています。 また、毎シーズンテキスタイルを重要視しています。 私のデザイン過程において、ファーストステップは素材から入ります。 スウォッチや何かしらのテクニックを施したり、まずは色々と試します。 時にはキルティングだったり、布地にドローイングを描いてみたり、質感に注目してみたり。 そこから洋服のデザインを考え始め、スケッチに落とし込んでいくのです。 加えて、私の作品は、常にフランスのクチュール技術やスカンジナビアのミニマリズムの要素を含んでいます。 時には女性らしくて繊細であったり、男性らしくてシンプルであったり。 バランスも大切にしていますね。 私はデンマークの大学でウィメンズファッションを勉強し、卒業後はパリに移り、John Gallianoのもとでインターンシップとして働き始めました。 そこではプリントを学んでいたのですが、のちに、再びウィメンズウェアについて学びたくなり、イギリスのロイヤル・カレッジ・ オブ・アートに通い始めました。 ロイヤル・カレッジ・ オブ・アートで大学院を修了した後は、ロンドンのブランド「ERDEM」で働いていました。 2015年には、拠点をロンドンからコペンハーゲンに移しました。 自らのクチュールテクニックを築き上げるためにも、たくさん試してみたいファッションディテールがあったり、また、スカンジナビアのデザイン文化も大好きで。 私は故郷であるコペンハーゲンで、自身のブランドを、また、自分の可能性を見てみたくなったのです。 −最近のコレクションについて教えて下さい。 今回のスペシャルディスプレイでも飾られている2019年春夏コレクションでは、純粋さや光、幼少期の思い出をインスピレーション源にしています。 子どもの頃の友情。 幼い頃、友達と一緒に何か1つのものを作ったり、手作りのものを親友と見せ合ったりした記憶。 グループでどのように調和していくのか。 2019年秋冬コレクションで表現したのは、春夏コレクションとはまた違った雰囲気。 全体的に学生の制服から着想を得ています。 皆さんにとっても、今までの「CECILIE BAHNSEN」のコレクションはピュアな印象だったかと思います。 それに反し、今コレクションでは、森に迷い込んだような、David Lynchの映画のようなミステリアスさを描いています。 ブランドに、もう少し大人っぽさやダークなイメージを加えたかったのです。 −クリエイションにおいて、常に大切にしているものは何ですか。 女性らしさと強さ。 世の中の女性に、私のブランドの洋服を通じて、自分の個性を見つけ出してもらえたらと思っています。 また、毎シーズンテキスタイルを重要視しています。 私のデザイン過程において、ファーストステップは素材から入ります。 スウォッチや何かしらのテクニックを施したり、まずは色々と試します。 時にはキルティングだったり、布地にドローイングを描いてみたり、質感に注目してみたり。 そこから洋服のデザインを考え始め、スケッチに落とし込んでいくのです。 加えて、私の作品は、常にフランスのクチュール技術やスカンジナビアのミニマリズムの要素を含んでいます。 時には女性らしくて繊細であったり、男性らしくてシンプルであったり。 バランスも大切にしていますね。
−その結果、さまざまな女性があなたの洋服を着れるのですね。 はい。その上で、私の洋服にそれぞれの個性を取り入れてもらえたら嬉しいです。 手に取った人々がどのようにして、私の洋服を着てくれるのか。 そのことは、私にとっても大きなインスピレーション源になっています。 インスタグラムで私のブランドをタグ付けしてくれた皆さんの写真を見るのが、とても楽しいです。 −創造性の源は何ですか。 私は制作過程を見るのが大好きです。 どのように、アーティスト作品が仕上がっていくのか。 例えば、私たちは2018年プレフォールコレクションで、デンマーク人アーティストのAlexander Tovborgのアトリエで撮影をしたのですが、ペイントが染み付いた床が素敵だったり。 白いキャンバスがだんだん塗りつぶされていって、作品が出来上がっていく過程。 最終的なものを導き出すために、たくさん試してみる。 それは、私の制作の工程においてもよく似ています。 もちろん、ギャラリーに行って完成された作品を見る事も好きなのですが、 それよりも、作品がどのようにしてできたのか、過程の方が気になってしまうのです。 −あなたのことを1語で言い表してください。 Feminine(女性らしさ) −次に挑戦したいことは何ですか。 もう少し、新しい要素をコレクションに取り入れていきたいです。 トラウザーやジャケット、コート、シューズなど。 私のブランドで、装いのすべてが揃えられるような。 例えば、現在ドレスにおいては、皆さんが普段ショッピングをしていて、“これは「CECILIE BAHNSEN」のドレスだ”と分かってくれる方もいるかと思います。 それをコートや、シューズなど、その他のアイテムでも、私のブランドの色を強く打ち出していきたいです。 −Lula JAPAN最新号のテーマが「白」なのですが、あなたが「白」と聞いて何を連想しますか。 純粋さ、エフォートレス。 何かが起こる前。 誰にも触れられていないもの。 真っ白なキャンバスのような。 何もないのだけれど、可能性に満ちている。 だからこそ、私は「白」と一緒に働くのが楽しい。 シンプルな色なので、たくさんのディテールを加えても良い。 私は「白」が大好きです。 春夏だけに拘らず、秋冬コレクションでも「白」のルックを10体、取り入れてしまいますね。 私にとって「白」はどの季節でも合いますし、私の自身のスタイリングでもポイントとなっています。
Cecilie Bahnsen: コペンハーゲンを拠点に活動するデザイナー。 2007年にデンマーク王立芸術アカデミーを卒業し、そこで出会ったデザイナー Anja Vang Kraghの最初のアシスタントとして、パリの「DIOR」や、コペンハーゲンのロイヤルデンマーク劇場にてフリーランスの仕事に取り組む。 その後、John Gallianoのもとでインターンシップを行ったのち、第一線のアシスタント及び、デザイナーとして雇われる。 2010年には、世界最高峰のデザイン・アートスクールとして名を馳せる、イギリスのロイヤル・カレッジ・ オブ・アートのウィメンズデザイン部門を卒業。 John Gallianoのスタジオで更にキャリアを積んだCecilieは、2011年、イギリス発のブランド「ERDEM」でデザインアシスタントに就任。 2015年には故郷のデンマークに戻り、独自の素材を用いてハンドメイドで制作する、自身のブランドを設立した。 2017年にはLVMHプライズのファイナリストに選出され、一躍脚光を浴びる。 その他にも、数々の賞を受賞している。 ceciliebahnsen.com 【CECILIE BAHNSEN at Dover Street Market Ginza】 PLACE:Dover Street Market Ginza 5F ADDRESS:東京都中央区銀座6-9-5 ギンザコマツ西館 OPEN: 11:00am〜8:00pm TEL:03-6228-5080 ※ディスプレイは終了しました。
【独占インタビュー】海景を思わす「1 MONCLER JW ANDERSON」の新たな魅力
伝統ブランドの美学を再解釈した贅沢なコラボレーション
最新号の裏側を紐解く
注目のニューブランドが語る、7つの事
柔軟に混ざり合う有形とデジタルの境目
混沌の世界における多様なファッション
「ROPÉ」2024年春夏コレクションのルックブック第4弾
月からやって来た魅惑的な女性
新しい場所になじんでいく変化の感覚
自由な姿で謳歌する、「GOLDWIN」と輝きのひと時
最新号の内容を紹介
春の京都で原点を辿る、注目の4展示
「CHROME HEARTS」の不朽のスピリットをたたえる、色鮮やかな肖像
「ROPÉ」2024年春夏コレクションのルックブック第3弾
優美な輪郭と自由な精神性が交わる、「GIVENCHY」のニュースタイル
多彩な創造と自然の調和が紡ぐ新たな価値
「ISSEY MIYAKE」が表現する、自然の中の見えない形
横浪修の作品集「Assembly Teshikaga」が「Lula BOOKS」より発売
杉咲花と「LOEWE」。浮かび上がるグラフィカルな肖像
のんアートブック「Non」が「Lula BOOKS」から発売
異物として見つめる、純真な世界
横浪修が語る、「Assembly Teshikaga」のパーソナルな記憶
動物と人間が共存するファッションの世界
杉咲花とエターナルな「黒」