Inside of You|JinHee Kim

Inside of You|JinHee Kim

Top Photo:Untitled, 2016, 36” x 60” and 48” x 60” ©JinHee Kim 編集部がピックアップする、今をときめくクリエイターにissue 11のテーマである「紅色」から連想されるものを問う、 インタビュー企画「Inside of you」。 新進気鋭のクリエイターが語る、それぞれが「紅色」から想起するストーリーとは。 テーマにリンクした、作品とともにチェックして。 “Inside of you” Further Story… beni-iro No.1:JinHee Kim/Artist   ©JinHee Kim   「Duality(二面性)」 私は常に二面性が持つ特質や意味に焦点を当てているので、スペクトル上にあるひとつひとつの色が大切な存在です。 私が特定の色を使う時は、その色の印象と逆の感情を思い出すようにしています。 例えば、白は空虚を意味することもあれば、無色ともいえるでしょう。 ですが、光のスペクトルにおいては、白はすべての色と混ぜ合わせた色とされているのです。 私は、作品に取り掛かる時、人間の本質にある躊躇や曖昧な感情に興味をそそられます。 その人間の感情が持つ二面性を表現するためにも、絵を描く時はそれぞれの色と正反対の色を用いて調整していきます。 私が紅色から強く感じるのは、情熱と同時に荒っぽさも感じさせてしまうこと。 例えば、愛と同時に血を想起させてしまうこともあるのです。 ですが、私は紅色のそういったポジティブな意味合いとネガティブな意味合いの緊密な繋がりや、その二面性が持っている避けようのない矛盾を表しているところが好きです。 私が紅色の糸や糸状のものを使う時は、いつも「運命の赤い糸」の話を思い出しています。 私は、人間の避けられない宿命や運命に対して脆くなってしまうところも好きです。 また、誰かをどうしても嫌ってしまう人間の本能や、嫌おうとしていた相手をどうしようもなく好きになってしまうところも。 そのような、2つの対照的な感情や状況を表現するために、紅色の糸や色を作品に取り入れていくのです。 部屋のすべての面にキャンバスを敷き詰めたインスタレーション作品「Diary Project: Part two」においては、紅色は最も多く使った色でした。
‘DUALITY’ As I always focus on the quality and meaning of duality, each of the colors in the spectrum has a room in my heart. When I am using a certain color, I always remind myself of the opposite emotions a color contains. For example, the color white can mean void, or no color, but also is a mixture of all the colors in the light spectrum. I am intrigued by the hesitation of human nature, and ambivalence when approaching something. This is why I tend to calibrate each color with its complimentary color when I paint – to express the duality of human emotion. What’s important to me about beni-iro is that it can mean passion but violence at the same time, it can be love, and blood at the same time. I love how beni-iro is closely tied to both positive and negative connotations, and shows the inevitability paradox of duality. As I use beni-iro yarn and thread, I always come back to the story of ‘red thread of fate’. I love the vulnerability of human to the inevitable fate and destiny. I also love the human instinct of hating someone even if you try not to, and loving someone after trying so much not to. I use beni-iro yarn and colors in my works to express the coexistence of opposite emotions and circumstances. In the Diary Project: Part two, an installation of canvases that occupy all planes of a room, crimson red is the color I used the most. ©JinHee Kim Untitled, 36” x 48” ©JinHee Kim
JinHee Kim: 韓国・ソウルに拠点を置くアーティスト。 北京で育ち、シカゴのThe Art Institute of Chicagoで絵画の美術学士号を取得。 2018年5月には、アメリカ ミズーリ州・セントルイスにあるワシントン大学のSam Fox School of Design and Visual Artsで修士号を取得した。 鮮やかな色彩により生み出される作品は、さまざまな感情が描かれたような、不思議な雰囲気に包まれている。