MAME KUROGOUCHI 2022AW
複数の時層を往還する自然に満ちた旅
「MAME KUROGOUCHI」が長野の地を舞台に2022年秋冬コレクションを発表した。
信州の山々を巡りって連綿と受け継がれてきた多様な文化を吸収し、人類史における最古の文化的企ての着地点である縄文時代へと辿り着いた今シーズン。
葉脈、乾いた大地、雑草、乱立する木々といった晩秋の山々を構成するものを幾多の素材に置き換え、それらを確立したテクニックにより織り上げることで新たな風景を再現した。
コレクションは、ファーを思わせるニットのコートとトップス、コード刺繍に覆われたドレス、隆帯唐草模様からインスパイアされたパターンを使用したミリタリーコートやノーカラージャケット、スカート、リッチな質感のベルベットのパワーショルダージャケット、サスペンダー付きスキーパンツなど豊かなバリエーションで構成される。
カラーパレットはブラウンやグリーン、カーキなどのアースカラーが秋の野山を染め上げるようにグラデーションを生み出し、鮮烈なイエローやオレンジが希望の道標のように一筋の光を差し込む。
さらに今コレクションのスポーティとクラシックが融合した世界観を完成させるピースの1つとして、ハットメーカー「KIJIMA TAKAYUKI」と、京都にアトリエを置く「HAKIMONO SEKIZUKA」の2つのブランドとのコラボレーションアイテムが登場。
美しい弧を描く独特なシェイプのクロッシェハットと、ユニークな足元を作り出すベルベットの足袋と厚底草履は、まるで力強く立ち上がる植物のようにコレクションに確かな根を張る。
縄文の風景を独自のファブリックで解釈したコレクション。
雄大な自然を映し出したディテールに目を奪われて。