ZARA HOME 2020AW
フランスのアイコン的存在が切り取る、自己表現の場
「ZARA HOME」が、女優、そしてシンガーソングライターとして活躍するフランスを代表する存在の1人 Charlotte Gainsbourgを迎えた、2020年秋冬コレクションのキャンペーンヴィジュアルを発表した。
まるで1つの映画作品のように描かれた、夢のようなショートフィルム「EXPOSURE」。
脚本・監督はファッション界でその名を轟かす世紀のアートディレクター Fabien Baronによって手掛けられ、Gainsbourgが演じる写真家を追うストーリーとなっている。
彼女は、まるで何かに取り憑かれたかのように自分自身の日常を記録し、目覚めた瞬間からカメラを手に取り、自分の次のイメージを探し続ける写真家。
自らのポートレートばかりを写真に収め、風吹く中や打ち寄せる波に身を晒し、何度も繰り返しながらある特定の場所を撮影し続けている。
やがて彼女が最後に見つけ出したものは、実像と被写体の境界を曖昧にし、この世界を生きていく中で、私たちは常にレンズであり、被写体であるということ。
そのような行動を通じて自身のアイデンティティーを探し求めるという行動は、観る者に何が“現実”であるのかを考えさせる。
作中に登場する彼女の部屋は、彼女が求めているものの証。
ベッドルームにはリネンやベルベッドなど優しい肌触りの寝具、リビングルームにはアーティストにインスピレーションを与えるたくさんの写真や本が並んでいる。
また、温もりを感じさせるウッドファニチャーには、カシミヤのブランケットやヴィンテージな雰囲気を演出する質感のオブジェが飾られ、ガラスやミラーにおぼろげに映し出される彼女の姿が、美しいモザイクのフロアに影を落とす。
訪れた人々が直感的にそこに住む人の真の姿を感じられる、唯一無二の空間。
今作に映し出されたすべてのディテールやモノクロームの映像美が、鑑賞者との親密な瞬間を捉えていく。