Up coming brands - 7 things about you 02
注目のニューブランドが語る、7つの事
ワールドワイドに活躍する魅惑的なアップカミングブランドを編集部がピックアップ。
「7つの質問」をもとに、今をときめくデザイナーたちのパーソナルな面を解き明かす。
No.2 RICHARD MALONE(London-based)
−最新のコレクションについて教えて下さい。
今シーズンは、南インドで働いている女性の織り手たちの生活からインスピレーションを受け、手織りの素材を使用し、制作をしました。彼女達の持つ技術は常軌を逸しており、とても影響を受けています。
今回、古くから受け継がれた知識を持つ人々と一緒に働けて、さらに、彼女達の専門知識を現代的に取り入れられたので、本当に素晴らしい経験でした。
私は普段、自分で撮影した写真をもとにリサーチを行っています。
写真は資料として収められ、ここ数年、母国のアイルランドに帰省した際に撮りためたものが記録されています。多くの写真が、普段気づかないようなものを捉えています。
例えば、古めかしい柔らかなオレンジの色合い、茶色のシェードが備え付けられたバスやフェリーなどの公共交通機関で撮影されたもの。普段、どのように人々がそれぞれの物体を見落としているのか。またその物体が、最終的にどのようにして背景に溶け込んでいくのか、とても興味深いことです。
私は現代を感じさせるものを生み出すため、新しいスケールとフォルムを創り出すことにより、その印刷物を修復し、表現していくのです。
今シーズンでは、人々の視覚に遊びを与えるような、ポップアートの効果を得るために、手染めのテクニックとともに綿密に作品を作り上げました。
−あなたがファッションに興味を持ったきっかけは?
私は10代の頃、セントラル・セント・マーチンズ大学に行く直前まで、何年もの間、建築現場で働いていました。
なので、ある意味で私は一風変わった製作の環境にいて、お金は全くありませんでしたが、
いつも何もないところから何かを創り上げるということをしていました。
独自で彫刻を始め、仕事をベースに多くの技術を生み出していき、そしてそれは最終的にファッションへと繋がったのです。
−作品を作るときのファーストステップは?
かなり抽象的なアイデアと形から始まります。
そして、それらを立体的に発展させるため、大きなデッサンを描き始めます。
−新しい作品を創作する上で大切にしていることは?
「正直でいること」と特に「構造」です。
それらを心に留め毎シーズン挑戦していかないと、私の作品は不自然なものになっしまうでしょう。
−あなたのインスピレーション源は?
私の周り、全てからインスピレーションを受けます。
写真を資料にまとめていったり、あるいは、いつも絵を描いています。
また、工程の最中に起こる失敗からでさえも着想を得ることがあります。
−影響を与えられたデザイナーやアーティストはいますか?
私は、特定のアーティストの作品から影響を受けると言うよりも、作品自体から、
例えばその作品がどれだけユニークな表現を持っているかに関心があります。
−次に挑戦したいことは?
私は今現在、自らを虜にしたスペシャルな素材を用いて作品を制作しています。
正直なところ、普段は嫌いな素材なのですが、現在に関しては私をとても夢中にさせています。
また、新たな織物の開発にも挑戦していきたいです。
RICHARD MALONE(リチャード・マローン):
デザイナーであるRichard Maloneは、2014年にセントラル・セント・マーチンズのウィメンズウエアを卒業。
BAプレスショーで発表した12体の卒業作品は、以前Christopher Kaneも獲得した、Deutsche Bank Awardを受賞。
まるで建築物のように構成される立体的なデザインは、美しく、瞬く間に多くのファッショニスタの心を捉えた。
また、2017年NEWGENにも選出。
http://www.richard-malone.com