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Creators’ Notebook – 04

Creators’ Notebook
No.4 Stacey Wall

クリエイティビティの根源。

若手デザイナーの登竜門として毎年開催される世界各地の卒業制作ファッションショーは、
ファッション界のあらゆる方面から注目を集めて止まない。
フレッシュなデザイナーたちが生み出す瑞々しいクリエイションは、時に人々をエキサイトさせる。

ここでは、そんな彼らの自由奔放な脳裏を覗き込むように、独自の個性や
クリエイティビティの軌跡が記されたノートブックに注目。
編集部が今、気になるクリエイターをピックアップし、インタビューを行った。

No.4 Stacey Wall

−あなたにとってファッションとは何ですか。

私はもともと自分の手で何かを創り出すことが好きで、また、それを人々に見られることも好きでした。
特にファッションは、私と人々を繋ぐ、ツールの一種だと感じています。

 −あなたの作品は、アートとファッションの中間であるように感じます。
 どのようにして現在のスタイルを築き上げましたか。


セントラル・セント・マーチンズ(以下、CSM)の学業の一環である定期的なリサーチ、8年以上過ごしているロンドンでの生活や、
観察眼の鋭い同級生や友達など、様々な事柄が現在の自分のスタイルにリンクしているのではないかと思います。

 −CSMでの学生生活についてお聞かせください。

学校の友達とはプレスショーに参加したり、そのために毎日スタジオで作品の制作を行っています。
また、休みの日にはブロードウェイ マーケットやクラプトンあたりに遊びに行きます。





 −最新のコレクションについて教えて下さい。

最新コレクションの出発点は「アイルランド」でした。
なぜなら、私自身に関連していて、内面も外面も知っているようなテーマを選びたかったからです。
アイルランドには、手工業やテキスタイル、そして伝統民俗など豊かな歴史があります。
中でも一番インスパイアされたのは、「The Biddy Boys」や「Strawboys」、「Wren Boys」などの70年代の民俗集団。
これらは、あまり世間にも知られておらず、ある地域に特有した集団です。
私が彼らのことを知ることができたのは、写真家のHomer Sykesの写真集に出会ったことによって。
それはリサーチの上で、重要な資料となったのです。
さらに、友達の家族が「Strawboy」の習慣に参加しており、より様々な情報を手に入れることができました。

また今コレクションでは、私が実際にアイルランドを訪れ、国立デザイン博物館のキュレーターに見せてもらった、
60?70年代のアイリッシュのテキスタイルのサンプルも1つの鍵となっています。
私はその場所でアイリッシュ衣装の歴史や、編み物や織物、かぎ針編み、レース編みなど、
その国特有の手工芸の技の違いを調べました。

作品のシルエットや形は、私が見てきた異なる民俗集団の衣装や、服装のイメージから着想を得ています。
テキスタイルの主な特徴は、織物を編み機でかけることによって開発されたニット編みの手法です。

 −作品を制作している中で、最もワクワクする瞬間はいつですか。

普段、私はリサーチの間やテキスタイルを開発している時が一番好きです。

 −今まで影響を受けたデザイナーやアーティストはいますか。

世間一般の人たちです。 私はインスピレーション源として、よく様々な人々が映し出された写真をチェックしています。
例えば、Nick Waplingtonや、Tom Wood、Ronan GallagherやCiarán Óg Arnold、Homer Sykes、Birte Kaufmann、
Luke Evans、Jeanette Loweの写真など。
また、父や祖父からも影響を受けます。
彼らはアーティストではありませんが、2人とも創造性と技術のある職人で、仕事に対して強い倫理を持っているからです。

 −次に挑戦したいことは。

まずはMAコース(修士課程)を修了し、働き出すこと。
私のテキスタイルの特色を広めていくこと。






Stacey Wall:
2017年にセントラル・セント・マーチンズのBAコース(学士号)を取得。
現在、同校のMAコースに通いニットウェアを学ぶ。
コンセプチュアルなフォトグラフィーから刺激を受け生み出される作品は、独創的でまるでアートピースのような佇まい。
独自に開発されたテキスタイルも要チェック。
@stacey_wall_

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