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Creators’ Notebook – 03

Creators’ Notebook
No.3 Kota Gushiken

クリエイティビティの根源。

若手デザイナーの登竜門として毎年開催される世界各地の卒業制作ファッションショーは、
ファッション界のあらゆる方面から注目を集めて止まない。
フレッシュなデザイナーたちが生み出す瑞々しいクリエイションは、時に人々をエキサイトさせる。

ここでは、そんな彼らの自由奔放な脳裏を覗き込むように、独自の個性や
クリエイティビティの軌跡が記されたノートブックに注目。
編集部が今、気になるクリエイターをピックアップし、インタビューを行った。

No.3 Kota Gushiken

 −はじめに、子ども時代について教えて下さい。

小さい頃は体を動かすことが好きでした。ずっと動き回っていたと、よく言われます。
幼稚園くらいから体操を習い始め、小学校5年生の終わりまでは体操ばかりしていました。

また、自分の服の組み合わせを考えることも好きでした。
高校3年生の頃には、当時あったバンタンハイスクールという海外留学を目標にする学校に通い、
そこでファッションデザインや何かを作るということに初めて興味を持ちました。

 −セントラル・セント・マーチンズでの学生生活についてお聞かせください。

学生生活での思い出は、語りきれないほどたくさんあります。
基本的には、毎日たくさんニットを編んで、友達と飲んで、アートの展示会やライブを見に行って、話したりしていました。
もちろんデザインについてもたくさん学びましたが、ほかにも他人の事を受け入れることの重要さ、
人や物とコミュニケーションを取る事の大切さや、楽しさも学べました。

日本に帰国してからは、逆に自分を主張をすることの大事さも改めて学びました。それはとても難しいですね。

 −学生時代の最高傑作をお見せいただけますか。 また、デザインのポイントについてお聞かせください。

卒業コレクションでは、アフリカ発祥の音楽に「ポリリズム」という、まったく違うリズム同士がぶつかり合い
1つの音楽を生み出すというものがあるのですが、
それをファッションのコレクションとして、視覚化させるというコンセプトをもとに作品を制作しました。
また、その視覚化にあたり、「アプロープリエーション(盗用, 私用)」もテーマの1つでした。

 left−LOOK 1, Chanel
 right−LOOK 10, Mona Lisa

卒業コレクションLOOK 1の「Chanel」は「シャネル」のツイードスーツからインスピレーションを受け、制作しました。
また、リサーチの際にメインで調べていた、画家のJean-Michel Basquiatのような色合いや
テクスチャーをニットで表現し、それをツイードの様にデザインしたテキスタイルを使用しています。
ニットではなかなか表現しにくいシェイプのボックス加減や、肩のフォルムもイメージ通りに落とし込めて、
完成した時はとても嬉しかったです。

また、LOOK 10 の「Mona Lisa」も最高傑作のひとつです。
絵画のモナリザをデザインに落とし込み、編んでみました。

 −最新のコレクションについて教えて下さい。

イギリスで最後に見た、David Hockneyの展示会。日本で最初に見た草間彌生さんのエキシビション。
この2人の色の散在感にインスピレーションを得て、主にハンドクロッシェ(手編み/かぎ針編み)で
テキスタイルをデザインしました。

また、姉に初めて赤ちゃんが生まれ、今まで姉だったその人が急に母親になっていることから衝撃を受けました。
そのことから「日本の母親」を表現したくなり、思いついた割烹着のシルエットやディテールもデザインに取り入れています。



2017年秋冬コレクション

 −作品を制作している中で、最もワクワクする瞬間はいつですか。

面白そう!というアイディアが生まれた時。またアイデアとアイデアが繋がった時。
そして頭の中で思い描いている様々なアイディアが、色々なプロセスを経て目の前に出てきた時が一番嬉しいですし、
楽しさを感じます。

 −クリエイティビティの源は何ですか。

好奇心です。

 −あなたにとってファッションとは。

例えばたくさんの労力や時間を使ってくだらない事をする。
そういったユーモアに対する姿勢はファッションになり得るのだと思っています。

 −どんな人に着てもらいたいのか、ブランドにおいての女性像はありますか。

自由な人。また自由になりたいと思っている人。

 −今まで影響を受けたデザイナーやアーティストはいますか。

Jean-Micheal Basquiat、David Hockney、Henri Matisse、
菊地成孔、宮本浩次、ロンドンで出会った友達や先輩。

−作品を制作するにあたって、自分の心に留めているルールは何かありますか。

友達や一緒に作っている人とのコミュニケーションの中で、
いい!と思った物はなんでも取り入れる様にしています。

−普段どのようなものからインスピレーションを受けますか。

日々見聞きするすべての事です。

−次に挑戦したいことは。

自分の作る物がビジネスとして回る方法をちょっとずつ見つけていきたいです。

具志堅 幸太:
横浜で生まれ育ち、高校卒業と同時にイギリスのセントラル・セント・マーチンズへ留学。
2016年に同大学ファッションデザインニットウェア科を卒業。
卒業コレクションでは、ユーモアに満ちた独特な世界観が注目を集め、
Top 6 Central Saint Martins BA Graduates of 2016の1人として選ばれた。現在は日本をベースに活動を行う。
11月3日(金・祝)から12日(日)までの間、代々木上原にあるセレクトショップ「DELTA」にてポップアップストアを開催予定。
www.kotagushiken.com/
@kotagushiken

DELTA:
〒151-0066 東京都渋谷区西原3-4-3 www.deltaonline.jp/

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